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異世界駐留記(不幸で奇妙な物語)  作者: ふじひろ
ジリジりまるカジリ!
126/135

ボイン魔性のスイカ

「RPG無識剣 乱反転!」


もう敗走気味の敵の尻に剣を突き立て虐殺するのに少し抵抗を覚え始めた。いくら醜いとはいえ、彼らゴブリンさん(情けを込めてさんつけ)はあの不気味なことこの上ないデュラハンに脅されて無理やり戦わされてるとか…家族を人質に取られてるとかそんな裏エピソードがあるのでは…そう考えると背後から戦意のないと思われる彼らを襲うのは自分の矜持に反するのでは…外見の判断で決めつけては…はっ!


話がわからない=殺す


敵意がある=殺す


見た目からして仲良くなれない=殺す


勇者とはいえ、人間とはなんと罪深き生き物なことでしょう。魔王よ俺が間違ってたのか、こいつらお前の言うこと忠実に守るのに人間の話は聞きやがらねぇぞ(怒)これじゃ戦争なくならんわ、お前も人間不信になるわ。けど俺は悪くないよ。目の前にゴキブリ出たら殺すでしょ?それと同じ、意味なんてないの。


目の前にいるのは追い詰められた獣の如く決死の覚悟で人語を介さない(この世界の共通語は当然マスターしてる俺でも翻訳不可)ギャーギャーと言葉にもならない奇声とともにグレイブ(剣と斧の中間武器)を振り回し血走った目で首筋やら胸をめがけて振り回してくるゴブリンだからそりゃあさ……………意味もなく殺すよね。身の危険やん。


ありがとう、そしてさよなら。矛盾なんてなかったよ。ああ背後から?戦意なし?関係ないって。ブスブス刺したるわー


「瞬歩!虎視眈々流奥義」


「魂威・発剄!」


右手でグラムを握って前方のゴブリンの後頭部に投擲し左手の衝撃波で2、3匹まとめて吹き飛ばす。はっ、さっきのデュラハンに比べたら数では勝るかもしれんがなんてたいしたことない。


いや、しかし数多いね、それ問題だったわ。はてさてどうしようかな。よし、あれを一発ぶちかますか。敵はこちらが過度に攻めなければ積極的には攻撃せずこうやって隙を見せて立っていればまた必死に洞窟の出口に向かって瓦礫の間を抜けて逃げていく。とりあえず戦線離脱してほかの竜人たちがいるところにいく。


隣の戦況はヒドラによる被害が大きかったのか毒で弱ってるがそれでもゴブリンなんて相手でもないかのように次々蹴散らしている。しかしこちらのゴブリンはちゃんとしんがりを置いて後退しながら攻撃を繰り返してリザードマンや能力の低いドラゴニュートはゴブリンを相手に思うように進めない。打撃力不足だね、確かにこちらは強いが数の多さに強さが負けている。よし、こちらも手を貸すか。


とりあえず乱戦状態だと同士討ちが発生するから敵と味方をきれいに分けないと…大声を出し後退を促す。ゴブリンはこちらの言葉はわからない。わかるリザードマンたちは突如現れた指揮官に混乱もせずすぐさま後退していく。優秀だな、これもグロリアのおかげかな?ゴブリンは追撃がないと知ると背を向けて走り出した。そんな絶好の的に飛びかかろうとする味方をシルフやノームの力でなんとか抑えこれできれいに分けることができた。あとは…


強烈な一撃、これで終いだな。さてさてスキル「拒絶」で敵を外に押し出すほうがいいだろうか

瓦礫とともに負傷者、遺体まで外に押し出すことになるがな、ならば敵を一ヶ所に誘導、そこを潰すか。手間だがやれないことないしなにより一番安全な策ではある。


「全員後退して負傷者の救護救難に当たれ!ここから先は俺がやる!」


本当にここの人等は聞き分けてくださるからよかったよ。すぐさま群れの中から声を上げる者が現れ(叫び声的な)それに呼応して数グループの群れになりそれが別れて連携しながら奥の城に向かい帯状に捜索、別の群れは怪我人を移動させ辛うじて広場のある城内、瓦礫のない場所に負傷者、遺体を運び出す。よく訓練されているな、よしこれで心置きなく爆破できるものです。


まずは敵の退路を絞る。細い小道をノームの力で潰し敵が潜みそうな場所は反響定位で探り瓦礫を崩壊させて塞ぐ。ゴブリンたちを大きな通路へと誘導していく。もともと建物の間の裏道は途切れ途切れになっていたのでだいたいの大軍は中央の城まで続く一本道に集約されていた。あとはこの流れをせき止め、そこに高威力の一撃であるサラマンダーとシルフの合技で灰にする。


まだ数千から1万はいるであろう大軍をたった一人で操る。ゴブリンは考えもなしにただ道に沿って逃走していく。


「今!」


先頭を走るゴブリンは突如地面がせりあがり壁となって退路を絶たれる。後ろから次から次へとやって来るので引き返すこともできず満員電車ばりの混雑具合、パニクって叫び声を上げるが気づいたときにはもう遅い!


「今回の作戦の失敗から魔王も下手に大軍を動かせなくなったわけだ」


穏健派、親交派ともに敵に回した今回の戦い。これで魔王は身内の流出を防げない。ドラゴンを倒して楔とするはずが失敗したな。穏健派の中で一番厄介なドラゴンを落とせなかった事実が次の裏切り者の粛清に歯止めをかけられる。小規模な村潰しはあるだろうが今回のような国1つ落とす規模は当分起きないはずだ。軍の全滅よりこれだけ早期に大軍を率いて綿密に作戦をたて秘密兵器に幹部を二人投入しても勝てなかったことから魔王もまた慎重にならざるを得ないはずだ。現女王のフィーリアとネフトを殺せなかったのは魔王にとっては最大の痛手だがその分こちらも爪痕が大きい。


国1つの機能が完全に停止した。魔王から見てもこれは大きな戦果のはず。竜の国は守勢に転じ援軍やら支援の期待はできなくなった。竜の国が逆に復興するのに人間界復興へ回すはずの資源が自国で消費されることになってしまった。これで聖都の復興の目処がたたなくなった。人間サイドは大きな荷物を2つ背負うことになる。


「(…でもまあ今回ので人間側についてくれる種族も現れるはずだ)」


戦いの流れは来てる、魔王の一角が落ちまた穏健派最強勢力も守りきった。これは大きな成果ではないでしょうか?これからはここから防衛ラインを築ける。妨害にさらされながらにはなるがここを強固にしておけば時間のかかる人間界の復興を時間をかけて丁寧にすることができる。


「なんにせよこれで終いだ、今考えるのは止そう」


じょじょに落ち着きを取り戻したゴブリンは前の者を踏み台にしたり脇道に逸れようとしている。

左手を前方にかざしたその時だ、火球がゴブリンの大軍に落下した。隕石ではない、あれはミディアスワーム。炎のエネルギー体を落下させ地上を焦土化させるほどの威力を持った魔法だ。


頭上を飛ぶ黒い影、腕がある。ワイバーンじゃない、ドラゴンだ!各地に散ったドラゴンが戻ってきたか…巨体も巨体、ワイバーンが人なら象くらいの大きさのもいる。いや…援軍にしてはずいぶん早く到着したもんだ。


「お答えしましょうか?」


びくぅっ!


「おふっ!」


一人だけかと思ってたら隣から声がするもんだから…瓦礫の間をするすると通り抜けて…アラビアン風な衣装の女性、若く見えるが魔物は見た目で歳なんて当てにならんよ赤い鱗に蛇の下半身…なるほど。


「余り驚かれた風ではないですね?」


「エキドナの知り合いがいたからな」


「その子からもたらされた情報ですから」


「なんだと!?」


「レナーズ…二百十女になる私の可愛い娘」


色々ツッコまなきゃダメか?いい…よそう、人間の発想なんて陳腐なものよね、この世界の特に魔物とかの常識ならね!


「小さなサキュバス、メリアンと共に旧戦闘街に残り魔王が倒された時に一報入れるように頼んでいたので…魔王は当初からドラゴンを真っ先に消そうとしていたので魔王が倒されたタイミングから軍隊の動きを細かく観察していたので準備は出来ていました。侵攻の早さは思ってたより早かったのですがそこが誤算でしたね…」


レナーズの母親と思わしき人が辺りを見渡しながら申し訳なさそうに口を開いた。竜の国方面から飛んでくるワイバーンを見て協力者にゲートを開いてもらいここまで来たそうだ。


「それで、あんたは親交派か穏健派か…こうやって助けに来てかれたのか」


「恩を売る…そのつもりできました。私の国は竜の国から近いので次の標的にもなりかねませんし…」


なるほど、「私の国は」ね…身の保険か。確かに魔王から狙われてるなら勇者に「恩を売る」納得がいく話だな。俺の目が険しくなることで向こうも俺が察知したのがわかったようだ。


「あんた、自ら軍を率いてきた…ような言い方じゃないか」


すると彼女も微笑み隠すことはなにもないように正体を明かした。

















ドラゴン化したシリウスとドラコ、ロフトが城の上を旋回する。入り口付近は今蛇の国からの掃討が始まっているのでそれを飛び越えて最奥の城まで飛んできた。


「ジュロン様どうなさいますか?」


七竜神の1人ジュロンは来るときに見た人間は捨て置き(個人的恨み)女王を探しここまで飛んできたが城は壊滅、瓦礫と化していた。


「酷い有り様だな…むっ!?女王様!フィーリア様!」


目がいいだけはあるドラゴンのジュロンは庭の中の死傷者の中からネフトとフィーリアを見つけ出していた。降下するジュロンに続き3人も下に着地する。ロフトは真っ先に他のドラゴンに救援要請が終えたことを報告するためグロリアを探していた。ジュロンが見たのは横に寝かされるネフトとフィーリアだったが外傷はみたところはなく呼吸も正常なためほっと胸を撫で下ろした。


「よく来てくれたジュロン」


知った声に振り返るとジュロンの顔はぐにゃりと曲がってしまう。身体中包帯を巻かれてところどころ出血しているグロリアだった。グロリアもそんなジュロンの表情を見て申し訳ないと目を伏せた。


「こっこれは何事ですか!?」


「今回ばかりは運が良かったとしか言えんな、まさかデュラハンが来ていたとは。ユウ様が来ていなければ間違いなく我々がこうして会えることもなかっただろう」


全員絶句文字通り呼吸すら忘れていた。ドラゴン内最強、黒双竜コクテン・ディアブロが瀕死で治療されているのを見てグロリアから出たデュラハンの名前が決して噂ではない実力の持ち主であることを直感する。


「ロフト、ご苦労であった。部隊を迅速に動かしてくれたおかげでこうしてまた被害を最小限に…すまないが…ここまでのようだ。あとはジュロンお前が指揮をとれ!また周辺諸国に散らばるドラゴンがここに集う…竜の国の代理人としてお前が女王様とネフト様が目覚めるまで…」


言い終わる前にジュロンがグロリアの肩をがっしりとつかむ。グロリアはジュロンの胸の中で気を失っていた。


「お任せください。確かに拝命いたしました」


グロリアを近くにいたメイドに預けるとロフトを捜索救助の指揮をとらせシリウスとドラコにここでとどまり女王とネフトを見守るように命じた。


「シリウス、ドラコ。この場所もまだ100%安全は確認されてはない、お前たちはここで全員を守護しろ、いいな?新しく来たものたちには救助、遺体搬送、治療に宿営準備に振り分けろ。あとは貴様らに一任する」


「ジュロン様はどちらにいかれるのですか?あの坊主のところですか?」


「頼りたくはないが頼れるからな。使える者は例えゴミでも使うまで」


再びジュロンは前線へと舞い戻っていく。


























「私は幹部の一人で名はナガニ・ラジャ種族はエキドナで蛇の国を統治しています。ここには仲間のリッチによって送られました」


なるほど、ここまで手を回していたわけか。とするとあいつも魔王に疑われているか、信用されているのか…


「リッチはここに来てないのか」


「淫魔の国が今襲われていましてそちらの救援にまいりました。私はこちらの救援に、2手に別れて今回は動いています。他の親交派は即動できないですし距離的に考えて私が動くが最善です」


来てないのか、あのボケども!魔法を悪用し幼児誘拐を企てた極悪人どもめ!成敗してやろうかと思ったがまぁぁぁぁぁいい!!またの機会にしてやろう。ちょっと悔しがってみる俺だった。


「恩を売ると言ったな」


「はい♪」


「俺に守ってもらおうってことでいいのか?」


すると下半身をくねらせてこっちにやって来る。なんか色気出されたら怖いなー!蛇のような舌をチロチロ出しながら2歩手前で止まる。良かったぁぁぁ巻きつかれると思った(涙)


「それだけではございません。むしろ期待してるのは魔界に人間が入ってくること」


話がわからない、勇者の後ろ楯ではなく人間の魔界進出が目的?ただでさえ少ない人数を魔界での守りに使えというのか?


「そうですねぇ…あえて言うなら拉致、監禁。そして強姦、絶対数はこちらが多いので集団レイプになってしまいますね。その許容、黙認していただきたい。勇者様には人間の男性を魔界に連れてきてもらいたいのですよ」


とんでもないこと言い出したよコイツ!俺に犯罪の片棒担がせようとしてやがる!?後ろにたじろぐ俺。明らかに面食らった、ところに俺は過去の話を思い出した。


容姿に自信を持てない彼女たち。女しかいない種族はどうするかって?そんなの過去の教訓(サキュバスやら獣人とか)から学んでる。人間の男を使う。問題は魔王が奴隷含め魔界の人間は皆殺しにした点、そして彼女たちのような繁殖に人間が必要な種族が今、接触を図ってきている。それはナーガに限った話ではないはず。繁殖相手にしろ人間が餌である種族にしろ、人間に寄生、共生する魔物。はたまたアンデッド系とか。


必ずしも人間の味方だから親交派ではない。あくまで我が種族の繁栄に人間が必要だから守ろうそんな連中だ。絶滅されたら困る、利用できなくなるから。だから殺さない、だけ。


「俺は人間を守る!仲良くできないならあんたらも敵と同じだ!そうだろ!?」


冷や汗が止まらない。そうだった、魔物ってそうなんだ。かつてのリッチとリリスの実験が脳裏を過る。人権もなにもない恐怖の交配室!リッチの己の探求心の究極系!あれを垣間見る!


「あらあら~?異論はないけどあなたは認めてもらうから。種の存続のために」


「だから!そんな人の好みを無視した行為は…」


「あら~?だから拒否権はないの。なんて言ったかしら、そうそう!ケンタウロスのセントーレちゃんに獣人のミーメイちゃんとシュラちゃん。とっても良い娘よね~?」


俺はたぶん顔面蒼白で今にも倒れそうなのをなんとか踏ん張って耐えてるんだ。足がプルプル震えて病気の人のようだ。間違いなく気分は最悪なのは間違いないが。ナガニは悪女の笑顔で手を叩くその音がガンガン頭に響く。


「支援が欲しいのなら対価を支払ってもらう。成人男性、歳は25歳以下18歳以上の性欲の強い人間を1万人分寄越しなさい。なにも悪いようにはしないわ…ただ死ぬほど気持ちよくなってもらうだけ…それで助かるのだから安いもんよね」


くっなんてこったい、パンナコッタい!俺は良いように操られて!反論もできない!俺は国の代表ではなく自国の国民を奴隷として差し出すことはできない!ましてや働き盛りを性奴隷として出すなんてしたくない!防衛にも生産にも穴が開くからな!けど言うように人質をとられている状態で支援も受けれないとなると…


「それでは代案として勇者が私の娘、300人を相手にしてくれたら人質は返す。どう?支援も前向きに考えるわ。勇者の血筋を入れるのも悪くないもの。色に狂った娘の身体も勇者のモノなら満足するでしょう」


「娘想いの母親だこと(涙)」


ハァーーつまりは俺が身体で払えってことでしょきっと?でもそれが誰も傷つかない方法で…


「どうする?国民を裏切って魔界に連れ込むかそれとも罪人でも1万人周辺から拐って捧げるのか我が身を犠牲にするか…選びなさい」


「うっううう!」


ナガニの髪が風で舞い上がった。それがどんどん強くなっていく。明らかに異常だ、異常な暴風が俺たちに襲いかかる。


「これって…」


「ネフト様の旦那様に手を出そうなどと…地を這う蛇らしい…愚か者め!意地汚い貴様らの手など借りるか!」


「あっあれは…スイカおっぱい!」


「…殺す」


暴風でボインボイン暴れているが間違いない。あんなおっぱいドラゴンはやつしかいない!いやー

ネフトやコクテン、グロリアもたいがいだが生地面積が無いぶん大迫力だね、コクテンさんのも際どいがやっぱりネットに包まれた大玉スイカだね、横から見たら乳首見えんじゃね?


「鱗から乳輪はみ出てるよ」


「殺すぞガキィィィィああん!??????」


「嘘や」


でもジュロンが来たからと言って現状がどうなるとか無いけど。人質をとられてるぶん下手なことは避けないと避けないと…過去になんか拐われたとき助けてもらったよな?どうやって…そうだったよな。そんなわけないもん、どうやったら「やつを」拐えるんだ?できるんだったら教えてほしいもんだね。…近くまで来てることを祈ろう。


「さあっ?答えを聞こうかしら」


「こればっかりは俺の一存ではな、決められん。同情はする。でもアプローチが悪かったな」


シルフの風に乗って空高く舞い上がり油断中傍観しているジュロンの腰にしがみつく。暴れて地面に叩きつけようとしているがしるか!必死に尻尾を掴んで叫ぶ!


「シュラたーん!ご飯だよー!」


暴風の中でも声を出す!コクテンさんの尻尾が好きなシュラたんなら!ジュロンの尻尾でも誘き寄せることは可能なはず!


「放せ~!今度こそ細切れにしてやる!」


「あと少しで夏のスイカにぃぃ!」


尻尾から夏の思い出作りに移行する。嫌がるから燃える歳上もの。もうナガニの姿もジュロンも目にはなくただスイカを!2つの大玉スイカを!


「痴話喧嘩ならよそでやってよね…確かに話し合いの雰囲気ではないわねここは…「ガブッ!」…がぶっ?」


ナガニが尻尾の先端に痛みを感じ振り返るとそこに猫耳生やしたシュラたんがガジガジと尻尾を食べているところだった。ナガニもなにが起きているのかわかっていない。ただ生きたまま食べられていることは確か


「シュラたーん!シュラたん良いこにゃーん!」


「にゃるるーん♪コロコロコロコロ♪」


「ちょっ!?なによこれ!」


焦っていることだろう、ナガニはシュラを引き剥がすのに躍起になるがシュラたんは嬉々として離れる気配がない。そして俺はジュロンの背中に回り、羽に身体を器用に絡ませ、ネットの中に手を突っ込み両手で揉みます。魔乳は違うね弾力性もすごい張りのある。


「シュラたんやっちまえ!」


「人の乳揉みながら言うな!」


「硬くしてるくせに」


「死ね!」


ミーメイがセントーレの手を借りながら他のエキドナの人たちに前線だった場所にまで案内してもらう。あの瓦礫の向こうの嵐になっている部分がそうだと教えられる。


「まだ戦闘は続いてるのでしょうか?」


「どうでしょうかね~現地の母から連絡もないので大丈夫かと」


「うむ、それにしてもこんなに近くにいてくれて助かった。ドラゴンの声かけもそちらで手配されてるそうですね」


案内のエキドナは腰をくねらせて高笑いしながら進んでいく。


「遠くに巣を作るドラゴンにはワイバーンの方にお任せして近場をあたらせてもらってます。ハハハ( ´∀`)おかげで竜の国にはたいした人数がいないんです。さぁそろそろ到着ですよ。先に走っていったお仲間さんもいて…いて」


「どうされましたガイドの…い…」


セントーレがまたかと頭を抱える。いつものことながら恥ずかしさ半分情けなさ半分、本人の気が済むまで止まらない。


「満足したら自然と剥がれます…あれ?あの方、食べられてません?」


「やっぱり、そう見えます?幻覚じゃないですよね?あそこで格闘してるのが母です」


「ええーと…先にどちらから止めたらいいんでしょう…?」


ナガニは必死にシュラたんの顔を掴んで離そうとするがシュラたんはその気になれば身体から吸収しちゃうのでほとんど無意味。


「こんだけデカイなら貯まってんだろ!こんなにパンパンに張って溜め込みやがって!何が風翔竜だ!網乳竜に改名してろ!そして吸わせろ!使う予定ないんだろ!」


「服をめくるな!ガキじゃなくて赤子になったつもりか!ええーい!吸い付くな!」


「ライフ・ジェネシス…ばぶー」


シュラは邪神の胃の底力、驚異の消化能力を見せる。本気だ、捕食者たる威厳を見せ、たとえ外野3人に押さえられても食うことを止めない。尻尾をガジガジと食べ進んでいく。生命活動できる位置ではあるがこのままでは丸飲みされるのも時間の問題だが怪力でどんどん尻尾を口に運ぶ。


ユウは脳内変換でジュロンが赤子ならOKと勝手に受け取り魔法で歳を遡って乳飲み子となる、ジュロンも混乱してもうなすがままになってしまう。突如として使える女王の元夫が赤子になり乳を吸っている。もう意味わからん、ただ乱暴には扱えなくなって途方に暮れるしかなくなった。


「「誰か離して‼」」


人間の三大欲求、睡眠、食欲、性欲。理性を本能が打ち勝ってしまったらここまでケダモノに成り下がるんだなぁーと後に二人は供述する。感心してはいけない。



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