神よ、お慈悲を
誰だってこんなこと予想できないだろう。
いや…全ては神様とやらが決めてたことなんだろう
俺がこうなったことを………
「君、ちょっと勇者になってあの世界を助けてやってくれんか?そうすればどんな願いもかなえてやる、どうだ?」
いやーねどうだ?じゃ無いと思うんだよね
いきなり勇者になって世界救えだとか今時小説でしか見たことないわ!
しかもどこかの国の偉大な人物ならわかるそれならまだわかるだがなんで平凡な高校生だった俺を勇者にしたいのかそれはあの糞ジジイ…コホン!
神様とやらのせいである。
あれはさかのぼること数週間前の俺がまだ平凡な高校生だったときの話だ
通学途中、交通事故であっけなく死んだ。
いやーあれには参った参ったーじゃねぇ!
ふざけんな!っていってやりたいがここはまだ我慢しよう大人だからね
問題はこのあとにあった、死んじまえば問題もなんにも無いと思うのだが。
寝てたように目が覚めた。なぜかはわからんが知らない部屋で、最初は俺ただの夢オチか!?と思って安堵したが隣に立っていた女を見て一気に絶望した
隣にはそれこそ誰もが羨むような美女がいた。それだけなら良かったんだが後ろから羽が生えていた
「いやーーーー(涙)」と叫びそうになったがその前に女のほうからしゃべりかけてきた
「良かった目が覚めたのですね」
まるで母親のような優しい声だった、その声に心奪われた俺だったがすぐに正気に戻った
そして今俺の頭の中は色々な憶測がとびかってる
「こいつ、実は死神なんじゃね?」とか「俺は天国にいるんだ」などいろいろ考えていたそこへ
「大変申し上げにくいのですが貴方は先程交通事故によりおなくなりになりました」
と、突然のカミングアウトそこで俺の精神は崩壊した。俺のガラスのハートは弱いんだ繊細なんだ
「嫌じゃー(泣)俺はまだ死にたくないー!て言うか俺まだ童貞だぞ!そんな理不尽があるか!」
とさんざん泣きわめいたすると突然部屋の隅のドアからノックの音が聞こえた。隣でわたわた焦っていた天使とおぼしき女がトタトタと足音をたてて出ていった、そうだ今はほっといてくれ一人にしてくれ今の俺は病んでるんだ!!
そしてまたこれこそ美人な女の人がでてきた30代前半だろうか多分。ボンキュッボンでのほほーんとした空気がただよっているそして俺はそんじょそこらの幼稚園児にも負けないような泣き顔で目の前の美女に抱きついたこれくらいの幸せは許して欲しい
「よーしよーし怖かったねぇ」
と優しく俺の頭を撫でてくれた
天国はここにあったんですね俺は一気に自らに降りかかった不運も忘れていた
「ごめんねあのとき助けてあげられなくて…ユウくん…」
別に良いんだそんなことってあれ?今ユウって言わなかったか?
ユウは俺の名前だ俺の名前は伊丹優だ
なぜ俺の名前を知ってる?名乗ったか俺?
「ぇ、俺の名前」
「ああ、はじめましてだよねユウくんでもねユウくんのことはずっと前から知ってるんだよ」
「いつだよ?俺はあったことないぞ」
「そうだね順番に説明していくね」
昔彼女がまだ下級天使だった頃仕事でとある夫婦の間に子どもを授けるという事があったらしいその夫婦とは他でもない俺の両親だ
そして産まれてくる俺を見守るうちにこの子は私の子どもだ!!っと思うようになったらしい(なんでだ)
それからずっと天国から見守ってたらしい。初めての任務で運命を感じたーとかなんとか言ってたが無視することにする
俺が事故にあった日はちょうど使えている神様に呼び出し喰らって目をはなした隙に俺は交通事故にあったのだ
彼女はすぐさま地獄に行くはずだった俺の魂と記憶そして俺の怪我した肉体を回収させ神の権能とやらで俺を復活させたそうだあと部屋に最初にいた天使は部下兼飯使いだそうだ
名前はユリネルと言うらしい赤面しちゃって可愛いななんか
で、この若干ストーカーぽいことしてるこの天使と暮らすことになった。元の世界に帰ると言うと何かと理由をつけて俺を繋ぎ止める。ちっ、まぁ隙をついて逃げてやるか帰り方知らないけど
それから俺の地獄の日々が始まった
「はい、あーん~」
「やめてくれ」
すぐこれだ子ども扱い、オイ!ずっと監視してたんだろ!俺が何歳に見えんだコラ!
反論も言えず渋々食べる俺、ああ、なんて健気なんでしょう
「いってきます」
「あら、どこ行くの~?」
「広場だよ、わかりましたかエクシアさん?」
「もぉーママって言ってもいいっていってるでしょ?夕飯までには帰ってね~」
何がママだぁ!ふざけんな!俺の母親はこんなに美人じゃあない!俺にそんな趣味はない!
ユリネルが監視についているので逃走はできないがちょうどいいエクシアさんがいないからな
ユリネルにいろいろとこの天界と言う場所を案内してもらおうか
あのコロッセオみたいな場所は闘技場らしい
なるほど剣を打ち合ってるてかあれ物本か?
「おい、貴様なぜ人間がこの神域にいる?」
「誰だお前」
また女だ、しかも美人だ、だけど偉そうなのが腹立つな美人だからよけいな
「貴様俺を知らんのか?」
「俺は仏教専門だお前なんぞ知らんわバーカ」
「ほう、ここまでこけにされたのは久しぶりだ。お前!俺と決闘しろ!」
「なんでだよめんどい野郎だなー」
「ユウさん早く謝って下さい!あの方は力の天使ディナメス様ですよ!勝てっこないですよ!さあ、早く」
あー焦るユリネルは可愛いなもー
「もう遅い!ユウとやら俺と決闘しろ!」
「痛いのはもうやだなんだ俺はー」
俺は女には手をださん紳士だからな。
でもそれは死ぬ前の話だ!!今は違う!!
「いいよーささっとしよー」
「どこまでもふざけた野郎だ……行くぞ!!」
「っていきなりかよ!まだ心の準備が!」
てかあれよく見たらやっぱり本物の剣じゃん
死ぬよ俺 あ、もう死んでんのか
「これを!」
ユリネルがなんか投げた。よし!お前の気持ち確かに俺にとどいたぞ!って木刀かーい!
「はっ!」
おう!?かろうじてよけれたラッキー
「ほう、これをかわすか、なら!」
間合いをとって剣を俺に構えている
奴は俺をなめている、まず武器の木刀を破壊してくるはずだ、そして戦意を喪失した俺を叩きのめすはずだ。となれば………。
俺は木刀を背中にまわした
右手を柄に切っ先を左手でもつ
さあ、かかってくれるか…
「行くぞ!!手加減なしだ!!」
よし来たな、今だ!
おもいっきり右手を振るう
「バカが!木刀が粉々になるぞ!」
俺みたいに口が汚いのね天使様、悪口はいってはいけないのよ?
「かかったな、バカめ」
振るった右手にはなにも握られていない
「しまっ…」
切っ先を持った左手を振るう
ちょうど標的を失って前に倒れこみそうな後頭部を
コーーーーーン
ああ、なんていい響きスッキリする
そしてディナメスは倒れた
「はい、勝利ー」
あまり興味が無いように言ったが内心すんげぇー嬉しい!!いやーこんなに上手くいくとは以外とこいつ弱いんじゃね?
「凄いじゃないですか!あのディナメス様に勝つなんて!だってあの力の天使ですよ!力の天使に勝つなんて……あ、」
ユリネル~誉めてくれんのは嬉しいんだけどさ
最後のあ、ってなんだよ気になるじゃん?
むくっ
おっ、起きたなさっきはよくも散々バカにしてくれたな!!どうケジメつけんのか?おー?
心のなかで散々罵ったが奴は最後に反撃してきやがった
「俺と結婚してくれ!」
どうもふじひろです。
これが初投稿作品です。色々おかしいところがあるとは思いますが暖かい目で見てください
なお、不定期更新です




