第28話 よくわからないもの
佐藤が屈強な肉体と、魔力耐性向上の指輪を失ったまま実験…業務は続く
3「目の魔導書」
表紙に目が閉じているような絵が書いてある重厚な本のようなもの。
「これはむこうに昔からあったもので、誰も中身を見たことがないんだよね。」
課長が力任せに本を開こうとするもびくともしない。
「こんな感じ。よくわからないから、こっちで調べてくれって言われてるんだ。」
「なんで危険なものをこっちに送って来るんですか?」
佐藤が上半身裸のまま聞く。
「…さぁ。とりあえず佐藤くんも開けられるか試してみてよ。」
「魔力耐性ないのに大丈夫かな…。」
佐藤が恐る恐る本に触ると、表紙の目がゆっくりと開き佐藤と目が合う。
そして、眩い光を放った。
「うわ!?」
光が落ち着くと本が一人で開いた。
「開いたね…。こっちの人間に反応したのかな?」
課長はなぜか冷静だ。
「どれどれ…?見たことない文字で、書いてある魔法陣も普段とまったく違うね…。」
「どうするんですかこれ?」
「とりあえず、中の内容コピーして本社に送ってみるよ。今日はおつかれさま!」
「…。」
ヤバい封印を解いてしまったんじゃないかと不安になりながら、佐藤は何とか無事(?)にその日を終えた。
後日、例の魔導書は
「パリパリパリ…。」
黒川さんが読めているかは不明だが、たまに読んでいる。ポテチを食べながら。
表紙の目はポテチの油が気になるのか少ししょぼんとしてるように見えた。




