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夕暮れと違和感

本編1章5話です

まあ、あと少し……付き合えよ、、な…

1章5話


気づけば陽は傾き、廊下に差し込む夕陽が金色に変わっていた。

窓際の床が淡く照らされ、空気に浮遊感がある。


昇降口を抜けた瞬間、風がひやりと頬を撫でた。


昼間の喧騒が嘘のように静まり、世界がゆっくりと沈んでいく。


「ねぇハル。こういう時間、好きだな〜」


「帰り道のことか?」


「うん。人が減って、街が一瞬だけ止まってるみたいで。...何か楽しいことが始まりそうな空気」


妙に詩的なことを言うから、俺はさっきとのギャップに苦笑した。


「お前、そういうときだけ文系だな」


「褒めてる? 貶してる?」


「半々だな」


二人の声が、夕風に混ざって消える。

坂道を下る途中、遠くで犬が吠えた。

季節の変わり目を知らせるような、乾いた空気。


日常の終わりを告げる、いつもの音たち。


……そのはずだった。


「...あれ?」


冷夏が突然立ち止まり、腹のあたりを押さえた。


「どうした?」


「授かった......」


「...は?」


あまりに唐突すぎて、俺は素で固まった。


「...子宝?」


「はあ!? 違うわ!! 何その発想!!」


頬を真っ赤にして怒鳴る冷夏。

俺もつい笑いかけたが、彼女の顔が真剣すぎてやめた。


「それなら、何を感じてそんな言葉出たんだよ」


「いや、なんかこう...脈打つっていうか。

ドクンってした瞬間、胸の奥に“何か”が流れ込んでくる感じで。

でも痛くもないし...不思議なんだよ」


その言葉に、俺の胸にも同じ熱が走った。

ドクン――と一拍。鼓動がやけに強い。

嫌な感じはない。けど確かに、何かが“入った”感覚がある。


「...おい」


「どうしたの?」


「お前の言ってる“変な感じ”、今、俺もきた。

たぶん...同じ“何か”を授かった」


「えっ...え!? まさか、子宝!?」


「違うわ!!」


同時にツッコミ合い、二人して沈黙。

でも笑っていられたのは、ここまでだった...

とりあえず異世界行きます

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