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【設定】-目録について

〇目録について



 目録は神代高校に古くから存在する一冊の本である。辞典のように分厚く、装丁は古い洋書を思わせる。カバーはくたびれた黒い革製。

 目録がいつ頃に作られた物なのかは不明だが、自警会の前リーダーだった大山寺は高校の創立時には存在していたのではないかと推測していた。神代高校は創立百年を迎えている。

 作られてから現在に至るまで、誰かに発見されて使用されていた時期もあるようだが、ほとんどの期間は放置されていたと思われる。本格的に使用され始めたのは初代・自警会メンバーの発見以降となる。むしろ初代メンバーとなった者達が目録を発見したことを契機に、自警会は結成されたと思われる。自警会の発足は現在より約二十年前。

 目録が独立した特異な存在なのか、かつて能力者が創造した物なのかも不明。



一.目録の使用


 目録を使用して、以下を行うことができる。


・目録編集者の登録および脱退

 目録に手を触れて「私は加入する」と宣言すれば、その者は目録の編集者となる。

 また同様に「私は脱退する」と宣言すれば、目録の編集者から脱退できる。


・在校生の、目録に未登録の能力の登録。

 目録に手を触れて、登録したい能力の内容を説明することで登録される。

 能力が登録されると目録は一ページ増えて、増えたページに登録された能力の詳細が記載される。

 説明した能力の内容が正確でない場合、目録には登録されない。

 登録後、目録の先頭ページに記載されている登録率が増加する。



二.登録率と報酬


 目録の編集者は、登録率に応じて報酬を受けられる。報酬は登録率十パーセントごとに追加される。


・六十パーセント

 編集者の能力が若干強化される。


・七十パーセント

 編集者の中に当年度の卒業生がいる場合、その者は卒業後(正確には離籍後)も能力を使用できる。


・八十パーセント

 編集者の能力が大幅に強化される。


・九十パーセント

 不明(過去、達した事績が確認できない)


・百パーセント

 不明(過去、達した事績が確認できない)



三.編集者が抱えるリスク


 目録の編集者が生徒手帳の喪失等により能力を喪失した場合、目録にかかる記憶の全てが消滅する。

 編集者になって以後の記憶は全て改竄され、自身が編集者になったこと、編集者として行動した事柄の一切の記憶は無くなり、目録の存在を知らないままに過ごした学生生活として適正な記憶にすり替わる。またそれに関わった者の記憶も同様に改竄される。

 この改竄の対象外となる者は、他の目録編集者と、当該編集者の能力喪失に関わった者になる。


 目録編集者から脱退した場合、生徒手帳の喪失等が無い限り能力は喪失されないが、目録に関わった記憶の一切は改竄される。この場合も他の目録編集者は改竄の対象外となる。

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