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おねがい。
月にも見限られてしまったのか 今夜も飛翔べないらしい
明るすぎる明日を想っても 翼は未だに透明のまま
わたしにどうか最も重い色を 潰される感触を与えて
うつむいてばかりだけれど 銀河のゆらめきは承知している
夜にも拒まれてしまったのか 名前も呼べないらしい
埋められたはずの栄光の 目覚めはもう信じない
あなたにどうか最も緩い恥を 許される回復を与えて
うつむいてばかりだけれど 月光のまばゆさは熟知している
あふれかえるだろう
両手がこんなにも痩せている
未来からの行く手をはばむ 時空を超えた唄
わたしにどうか最も重い色を 潰される感触を与えて