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嘘つきな彼女  作者: 朱音
2/6

第1話 財布紛失

「ちょっ……私のお財布盗ったの誰ぇ!?」





ある、昼過ぎのことだった。



授業が終わって、みんな解放感に満ちた顔をして。


お弁当を広げる者もいれば、購買にパンを買いに行く者もいる。



そこまでは普通だった。





―――――山野(やまの) 有紗(ありさ)がその一言を言うまでは。











山野有紗と言えば、クラスでも美人の女の子である。



多少ワガママな面もあるが、彼女の容姿に負けて言うことを聞く者もいる。




その日もいつも通りの日常が過ぎていた中、彼女の少々ヒステリー気味な悲鳴を聞いてクラスはざわめきだした。





「有紗…お財布、なくなったの?」


「うん……。で、でも私、ちゃんと鞄に入れてたのよ!?」






有紗に話しかけているのは、有紗の一番の親友と言えるであろう、小林(こばやし) 雪枝(ゆきえ)である。




小林雪枝は、クラスでの信頼も厚い、いわゆる優等生だ。


ふっくらとしていて大人しい雪枝は、有紗とは別の面で人気がある。



「うーん……今日は移動教室もなかったし…どこかに忘れたとかもないんだよね?」


「そう言ってるでしょ?アンタ、私の言うこと聞いてなかったワケ!?」


「そ…そういうわけじゃ……」





ヒステリーを起こしている有紗に、もう何を言っても無駄である。


責められた雪枝は、ただただ肩をすくめて怯えていた。







これが、有紗の財布紛失後の5分間である。




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