第8話 お願いと約束
日間と週間ランキングに乗っててびっくりしました。
那月先輩の話を聞き終えた俺は、ようやくその事を思い出したのだった。
「あぁ・・・。確かにあったと思います。そんな事」
「ようやく思い出してくれましたか?」
「はい・・・、すいません、今まで完全に忘れてたし。那月先輩の事気付くこともできなかったし・・・」
「・・・いや、大丈夫。今覚えててくれるならそれでいいんだ!」
なんか申し訳ない。口ではそう言ってるけど那月先輩、まだちょっと落ち込んでそうだし。口に出さない方が良かったかとしれない。なんか俺に出来ることあるかな?
「那月先輩、なんだか悪いので、俺に出来る事ありますか? ヘンなのじゃなければなんでもやりますよ」
「へっ!? ・・・なんでも?」
「はい、なんでも」
「えっとね〜、そうだなー・・・」
そう言うと那月先輩はなんだかニヤニヤしている。
そういえばと思って隣を見ると・・・。姉ちゃんが物凄い恨めしそうな目でこっちを見ていた。これは姉ちゃんにもなんかしないと。口聞いてくれなくなっちゃうよ。
「姉ちゃんも1ついいよ。俺に出来ることなら」
「へっ!? ・・・私の好きにしていいんだね?」
「・・・まぁ、うん」
姉ちゃんは小さくガッツポーズをしている。なにさせられるんだ? 俺。
姉ちゃんと話していると、反対側から服の裾が引っ張られた。どうやら那月先輩は決まったようだ。
「あのね、優希くん」
「決まりましたか? 那月先輩」
「うん。その、私の事呼び捨てで呼んでくれない? ……出来ればこれからずっと。」
「そんなことでいいんですか?」
「あっ、それと敬語禁止」
「……分かったよ、那月」
「ーーっ!」
言われた通りにすると、那月は声にならない声を上げて、真っ赤になってしまった。なんかこっちまで恥ずかしいね。
那月を見ていると、後ろからドスンと何かが乗ってきた。姉ちゃんか。
「姉ちゃんも決まった?」
「うん。2つ言ってもいい?」
「え、なんで?」
「別にいいでしょ? 私だけ1つなんて不公平よ」
「まぁ、いいけど。それで? どうするの?」
「ふふふ……。1つ目は、学校でもくっついててもいい?」
とんでもない提案をしてきた。いくら姉弟でも、さすがに目立つよね? それ。
「さすがにそれは……」
「ダメ?」
姉ちゃんは目をウルウルさせて俺を見つめてきた。くっ、その目はズルい。
「っ、分かったよ。それで? ふたーー」
「やったー! ありがと、優希!」
そう言って俺に抱きついてきた。いや、俺を抱きしめてきたって言った方がいいな。姉ちゃんのモノに顔を包まれてしまった。・・・幸せ、じゃないじゃない。
那月に睨まれてるし・・・
「・・・ぷはっ、姉ちゃん、ここ学校だから。さすがにね」
「そうね・・・。で! 2つ目は・・・」
この調子で行くと・・・。あれ? 嫌な予感がしてきたぞ?
「家で、毎日一緒に同じベッドで寝たい!」
ほら。やっぱり。また断るとさっきみたいになるので、俺は断りきれず頷くと、またも抱きしめようとしてきたので、今度はそれを躱す事に成功した。
また那月に睨まれてる。
「むー、なんで避けちゃうの?」
「さすがに恥ずかしいって」
「家で覚悟しときなさい、優希」
これは家で姉ちゃんを甘やかさないといけないかもしれない。
こんな事を話している間に、昼休みの終わりが近づいてきた。みんな弁当も食べ終わってるし、そろそろ戻らないと。
「そろそろ時間だし、戻ろう。姉ちゃん、那月」
「そっ、そうだね! 戻ろっか」
「そうね・・・、戻りましょう」
那月も姉ちゃんもちょっと名残惜しそうだ。というか姉ちゃん切り替え早いな。急に空気冷えたかと思った。
「あの、また一緒に食べてもいい?」
「「!!」」
「「食べる!」」
反応が全く同じなのでびっくりしたが、とりあえず那月と連絡先を交換して、俺たちはそれぞれの教室に戻る事にした。
しかし、教室に戻ると、なんだか空気がおかしい。何が起きたんだろうか。俺が状況を理解出来ずにいると、石崎が目配せしてきた。
石崎が見た方向には神楽坂さんがいた
優希がお姉さんの行動を疑問に思ってなさそうなのは凄いですね。次話、昼休みの教室です。
誤字脱字、アドバイスなどよろしくお願いします。




