第5話 2人の親友と2人の先輩
そのまま特に何も起きることがなく次の日になった。
またアイツらに会うと思うと憂鬱だが、アイツらのせいで休むのは癪だし、行くしかないだろう。
蹴られたところもちょっと痛いけど。
そう思いながら朝食を食べていると、
「今日優希の教室行くからね。昼休み教室にいてね」
と姉ちゃんに言われてしまった。さすがに休む訳には行かなくなってしまった。
姉ちゃんに弁当を渡して、少し遅れて家を出る。姉ちゃんと一緒にいると良くも悪くも注目を浴びてしまう。
ちょっと寂しそうではあったが仕方ない。
あれ? 今日姉ちゃん教室来たら不味いんじゃない?
今更そう思ったがもう遅い。諦めて成り行きに任せるしかない。
☆☆☆
教室に入ると、少し不思議そうな顔をされた。いつもよりだいぶ早いのもあるだろうが、神楽坂さんと一緒に居ないことが不思議だったのだろう。
席に着くと早速2人に質問された。
「ねぇ、神楽坂さんはどうしたの?」
と、瀬川。
「ついに別れたか?」
と、石崎。
ニヤニヤしてんじゃねえぞ石崎。
「別に。そもそも付き合ってないよ。ちょっと色々あってな」
「教えて?」
「ヤダ」
「いいじゃんケチ」
別に聞いて楽しい話でもないのだが、どうしようか。
アイツらがなにかしてくるといけないからこの2人には話しとこうかな。
「じゃあ話すけど……」
そして俺は昨日の出来事を話した。
話を聞き終えた2人は何処か気まずそうでもあり、怒っているようでもあった。
この2人は実は結構影響力があるから見捨てられないといいんだけど。
「優希、大変だったな……」
「ホントだよ! あの人たち、許せない!」
ちょちょ、声デカい声デカい。
「声デカいって」
「あ……、ごめん」
「いや、大丈夫。……2人は俺の事見捨てないんだな」
「勿論だ! こんなに気軽く話せる友達なんて今まで居なかったんだ。俺はお前のこと親友だって思ってるんだぜ?」
そんなふうに思ってくれているとは思わなかった。
そう言って貰えると嬉しいよな。
「じゃあ早速。今日から俺たちで昼飯食べね?」
昼ご飯か。その提案は嬉しいが、今日は姉ちゃんが来るからな。また今度にしてもらおう。
「悪ぃ、今日姉ちゃんと一緒に食べるんだ」
「「えっ!お姉さんいたの!?」」
おぉ、息ピッタリ。じゃなくて、
「言ってなかったか。俺の姉ちゃんは……。いや、やめとこ」
「やっぱ優希ってケチ」
反論しようと思ったのだが、担任が来てしまったので結局出来なかった。
姉ちゃんの事言ったら面倒くさくなるに決まっている。ちょっとはゆっくりしたいよね。
☆☆☆
そのまま特に何かあるという訳でもなく、昼休みになった。
姉さんを待っている間、2人と話していると、教室のドアが開いた。前と後ろの2つが。
「優希いる?」
片方は姉ちゃんだった。なんかめっちゃみんなに見られてる。教室がザワついた。
もう片方からは、
「優希くん、いるかな?」
……誰だっけ。
……そうだ、思い出した。2年生の中で一番かわいいって言われてる中野那月先輩だ。
どうして俺のことを知ってるんだ? というか、何故俺に?
そんな事を考えてると2人が入ってきた。2人はお互いを認識すると、すぐに目を逸らして俺の方に向かってくる。
なんかピリついてないか? 怖いよ?
2人は俺の机の前に来ると、
「「ねぇ、優希(くん)」」
「「この人誰?」」
これは修羅場か何かだろうか。
クラスメイトからの視線も痛いので、勘違いさせるような言い方はやめて欲しい。
俺が少し周りを見ると、何故か神楽坂さんがこっちを見ている。
俺はアイツらを視界に入れたくないので、すぐ目を背けた。
そして、何故かは分からないが俺は修羅場に巻き込まれてしまったようである。
私が見た時ですが、日間ランキングで27位でした! ありがとうございます。
初投稿で結構伸びてて驚きです。
次話、姉VS那月さんです。
誤字脱字、アドバイスなどよろしくお願いします。




