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興味を持ってくださりありがとうございます。


この小説は、チョコミント青梗菜・ザベスのソロアルバム「宇宙ビィーム」と連動した作品となっております。

「宇宙ビィーム」を聴いていただけるとより楽しめる作品になっておりますので、是非お聴きください。(詳細はあとがきにて)

「皆さん、ご入学おめでとうございます」



キリッとした顔の校長先生の声が、講堂に響き渡る。

新入生たちは、期待に胸を膨らませながらキラキラした目で校長先生を見ていた。



在校生代表、という名目で参加させられている2年生たちは、とても気怠げだ。

そんな気怠げな生徒たちの中、私は宇宙人の仲間を探すのに神経を研ぎ澄ませていた。



中学2年生になった私は、カセットラジオがなくても、宇宙人の交信をキャッチできるようになっていた。


頭をお団子にくくることで、交信をキャッチしやすくなることを発見していたし、何かしらの"道具"を使うことで、更に交信しやすくなる事を知っていた。



道具の中でも、特に打って付けなのがお母さんからもらった指輪である。

キラキラと綺麗な赤い石のついた指輪は、小さな頃から私が気に入ってよくおままごと遊びに貸してもらっていたものだった。

中学生に上がる日に、お母さんが突然私にくれた時はとてもびっくりしたと同時に、とても嬉しかった。

お母さんから何かをもらったのは、この時が初めてだった。



中学生になってから、お母さんが家にいない時間が増え、お母さんと目が合わなくなった。

少し寂しかったけど、独りなのには慣れていたし、お母さんからもらった指輪があれば大丈夫だった。



新入生の中に宇宙人はいなかった。多分。

でも、2年生で同じクラスになった安藤くんは、宇宙が大好きで、意気投合した。

将来は宇宙飛行士になって、宇宙を見に行くんだと言っていたので、私はそんなことをしなくてもUFOが迎えに来るんだと言ったら、安藤くんは悔しそうな、羨ましそうな顔をしていた。


私の宇宙の色は紫だけど、安藤くんの宇宙の色は青だった。

人によって宇宙の色が違うことをその時初めて知って、宇宙ってやっぱり無限大だなと感心した。


私の周りには、紫色のものとキラキラしたものがいっぱいあった。

どちらとも、宇宙みたいで綺麗だから、つい集めてしまうものだった。


安藤くんは青い筆箱にロケット型の消しゴムと青色のシャープペンシルを入れていた。



毎日楽しかった。

でも、思春期真っ只中の同級生たちは、私たちのことをやたらとからかってきた。

好きなものが一緒だから一緒にいるだけなのに、「好き」だの「付き合ってる」だのって言ってくる。放っておいてほしかった。



好きな事を語る楽しさと、狭い世界の窮屈さがないまぜになった気持ちで日々を過ごしていた、そんなある日のことだった。




最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

次回の投稿は11/20(土)です。


ザベスのソロアルバム「宇宙ビィーム」に関する情報はこちらからご覧いただけます。

https://choco-bok.jkjm.jp/zabeth/

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