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小悪魔男子にご用心!  作者: スイッチ&ボーイ
第三章【仲直りと祭りと怪盗と】
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問話 とある冒険者の酒場での話

時系列はシラギクが正式な冒険者になった時のものです。

短めですが、第三者視点から見た話です。



おお、遠征お疲れさん。目当ての獲物は無事に獲れたのか?……え、お前らが行くより先に別の魔物に喰われてたぁ?

だははっ! そりゃ災難だな。で、気分晴らしに飲みに来た訳かよ。まあまあそんな不運もあるもんだよ。飲んで少しでもすっきりしてけ。



ん? 何か面白いネタでも無いかって?……良いこと聞いてくれたな。実は誰かに話したくて仕方がねー、話題たっぷりの話があんだ。聞きたいか?

そーか、なら話してやるよ。



実はな、つい先日に俺らが所属してる冒険者ギルドにある冒険者連中が来たんだがな。そいつらがまたインパクトある奴らでな。

どういう連中かって? じゃあ順に話してくぜ。



まず一人目は、戦士系の女でな。男顔負けの屈強な体の割にはなかなかの美人でよ。真っ赤な髪もあって、アマゾネスって印象だったな。

でけー斧も持ってたんだが、ギルドの鍛練場でそれを片手で難なく振ってたとこも見てな。女だてらであそこまでのパワーファイターは最近は見ねーから新鮮だったぜ。



二人目も女なんだがこれまた先に言ったストイックな奴とは打って変わった感じでな。

どこがって? まず美人なのは共通してるが、着てる服の露出がハンパないんだよ。見せつけてるみたいに谷間を晒しててなぁ、いやあれは眼福もんだったぜ。男仲間はみんな見とれてたなぁ。

そんで確か、ジュウって言ったかな? 何か変わった武器を持ってたのも注目されてたんだよ。

そういうのに詳しい奴に聞いたら、弓と似通った飛び道具らしいぜ。



んで次が亜人の娘だったんだが……これが驚くことにケンタウルスだったんだよ。知ってるよな?ケンタウルス。人里に来ること自体が稀なあのケンタウルスが来たのにはみんな驚いたもんだが……何よりも驚いたのがな。


胸だよ、胸。いやあれは胸とは呼ばねーな、強いて言うなら圧倒的格差社会の頂点とでも言うべきか。

え、分かりにくいって? んじゃあ、簡潔に言うよ。デカさがこれまた凄かったんだよ。

ほれ、うちのギルドで人気な受付嬢がいるだろ。結構スタイルも良い可愛い子が。そのケンタウルスの胸は控えめに見ても、その子の三倍はあろうかって程のボリュームがあったんだよ。

ほとんどの女達はみんな敗北感に包まれてたよ、逆に男は鼻の下伸ばしてたがな。俺もその一人だが。


けど、下心抑えきれなくなった連中がちょっかい出した時はもう見ていて悲痛になったよ……ケンタウルス娘がその馬脚で容赦ない蹴りを喰らわしたんだよ、股間に。

あれは多分だが潰されちまったと思うぜ。反射的に下半身をガードしちまったよ俺は。



それで四人目なんだがこいつがまた異色な奴でなぁ……え? どういう女かって? いやいやそう思うのも分かるぜ、この流れだとそう思うだろうが生憎と男さ。だが初めて見たら誰でも勘違いする容姿しててな。

まず黒い髪なんだがそれがサラサラ、肌はツヤツヤ、到底同じ男とは思えねー面構えしててな。正直言うとそこら辺にいる女よりも容姿では断然に勝ってるって言えるレベルだったんだよ。


本当に男なのかって? 信じられないんだが、ギルド職員のやり取りを聞いてた限りだとそうらしくてな。冒険者ってのも本当らしい。

あまりにもなよっちくて女々しい見た目だから、それに絡んだ奴が居たんだがこいつが驚くことに軽くあしらわれたんだよ。


細腕からは思えねー力みてーでな。床に倒されたそいつは間接を決められて泣きながら謝ってたよ。あれはバリバリの近接戦闘スタイルの動きだったな。



とまあ、こういう連中が来てたって話さ。

どうだ? 結構面白かったろ?


生憎と連中はもうこの街から離れちまったけど、それでもあの記憶は暫くは消えそうにないぜ。




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