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夜会の準備を、侍女と

今回話の区切りの都合で、短めです〜!


「お嬢様、最近すごく楽しそうに夜会にいかれますよね。前は嫌々だったのに」

好きな方でも出来たんですか?と、エリザベートの髪を編み込みながら言うのは、侍女のリタだ。リタは侍女長であるエルザの娘で、幼い頃から一緒に育ってきた、姉のような存在だ。父が亡くなって当主が交代となっても我が家に仕え続けてくれている数少ない使用人の1人でもあった。

「リタ……私、そんな風に見える……?」

「ええ」

「前にミレーナからも言われたわ。まるで恋してるみたいって」

「恋……!」

お嬢様が恋!リタが飛び上がりそうになりながら叫ぶ。

「リタ、落ち着いて」

まずは今の仕事を完結させてからにしてちょうだい、と言うと慌ててエリザベートの髪結いに戻る。程なくしてできました、と言われたエリザベートは鏡に向き合い、感嘆のため息をついた。

「さすがね……」

身にまとっている、大人びた雰囲気のドレスに合わせて、プラチナブロンドの髪をしっかりと編み込んで纏め上げてくれるリタの手腕は大したものだった。

今日のドレスはスミレ色の光沢のある生地に、前面に花をモチーフにした大きな刺繍の入ったものだ。婚約が決まってから、社交界への顔見せの意味もあってか、叔父に夜会へ行けと言われることが多くなり、そのためのドレスも買い与えられた。それらは既製品ではあったけれど、ちゃんとした一点物だ。

「お嬢様がお美しいから、私もやり甲斐があります」

「そんな、言い過ぎよ」

「頑張って狙いの殿方の心を射止めて来てくださいね!」

お嬢様なら間違いなく大丈夫ですから、と励ますリタはいつにも増してテンションが高い。ついていけなくなりつつあったエリザベートは、誤魔化すように笑って肩を竦めた。



ストック切れるまでは数日おきに更新しようと思います。


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