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プロローグ
2021年、突如世界中の至る所から謎の光る粒子が噴き出した。
それは道路であったり、民家の床下からであったり、山や川、海ど場所などお構いなしに、大抵は大人の握りこぶし大の穴が開き轟轟と噴き出した。
噴き出したとは言っても、業務用エアコンの強風レベルであり、粒子は身体に触れても何の反応も見せず無害のように見えた。
穴に足がはまってコケたとか言うレベルの被害はあったが、その程度である。
当初こそ、パニックとなったが段々と騒ぎは治まり、朝のワイドショーで自称専門家たちがあれやこれやと持論を披露するだけであった。
粒子が噴き出し始めてから1週間ほどで勢いは収まったが、ちょうど設定温度に達したエアコンのように緩やかに吐き出されていた。
そして各国政府は一斉に声明を発表した。
噴き出した粒子は、魔素と言い、これによって世界が変革されたと。