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1-6

その後村は10分もたたないうちに占拠された。村に残ったのはブラッドハウンドとエンジェルスの戦車、歩兵隊と回収隊、そして撃破された敵戦車8輌の残骸と倒れた敵兵のみとなった。


「隊長、戦闘報告です。」


エンドラーがウィットナーのもとへ歩いてきて言った。


「おう」


「今回の戦闘によるブラッドハウンド隊の被害は歩兵隊のヨーゼフ一等兵がかすり傷程度ですが、肩に銃弾を受けて負傷。それ以外は戦車の損傷、大破、死傷者もありません。敵部隊の残りは散り散りに撤退、戦車も2輌が撤退していきました。」


エンドラーは紙に書いた被害報告を見ながら報告した。


「そうか、ありがとう。

・・・エンドラー、今回はかなり戦力が揃ってたと思わないか?」


「ええ、Ⅲ号やⅣ号はわかりますがティーガーⅠが2輌もいたとは・・・」


「ドイツ軍の戦力は落ちているはずなんだがな・・・」


「いつになったらあのチョビヒゲは敗けを認めるんでしょうか」


エンドラーはため息を交えながら言った。


「ま、簡単には認めないだろうなぁ」


「いい加減ゆっくりしたいです。」


エンドラーが再びため息混じりに言った。


「ごもっともだな」


エンドラーの言葉に対してウィットナーは返した。

二人が話しているとブラッドハウンド整備隊のベルゲ・パンターが近づいて来た。ベルゲ・パンターはパンター戦車の車体を流用した戦車回収車だ。


「ウィットナー少尉、すいません。ご覧のありさまですよ。」


戦闘でティーガーⅠに攻撃されたウルフ小隊、バーンズ曹長が言った。


「起動輪で良かったじゃないか車体にくらうよりかは。」


「まぁ、そうですな」


ウィットナーの言葉にバーンズが言った。


「このまま牽引か」


「はい、起動輪自体がいっちゃってるんでここで修理は難しいです。」


整備隊のケン・ビーズドが言った。そして一通り会話が終わるとベルゲ・パンターは再び走り出した。


「ウォーラー、基地に連絡したか?」


ウィットナーが隣の搭乗車であるティーガーⅠに向かって声をかけると無線手席のハッチからウォーラーが出てきて


「しましたよ」


と言った。


「なんだって?」


「帰ってくるなって言われたらどうします?」


ウォーラーはウィットナーに聞いた。


「う~ん・・・ そうだな、無理矢理帰ってそう言った奴に榴弾ぶち込むか履帯のカスにしてやる。」


ウィットナーは腕を組み、考えながら言った。


「結局は帰るんですね」


「あそこが俺らの帰るべきとこですからねぇ。さて、帰りますか!」


ウィットナーが背伸びをしながら言い、エンドラーがうなずいた。

ブラッドハウンドのこの日の戦いが終わったがこのような日々はいつまで続くのだろか・・・

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