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消えない痕  作者: かつおぶし
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1話

初投稿作品です。ドキドキ

私は普通だ。普通の女子高生だ。

いや、ちょっとみんなより怠け者かもしれないが普通の範囲だと思う。



しかし春から夏にかわるこの暖かい時期に私にちょっと不思議な事が起こっている。



「は?痣が消えない?そんなことかよ・・・珍しくお前が相談っていうからなにかと思ったら。」

学校が終わり、放課後の教室であきれた様子で幼なじみの司が頬杖をついた。


「そんなことってなによ〜!一応女の子なんだから気になるわよ!」

「はいはい、一応、な。」

「司!もっと真面目に聞きなさいよ!」

こいつはいつも私を適当にあしらうのだ。昔はなのちゃーんっていつも後ろをついてきて可愛かったのに!

といつも通り菜乃葉は司の頭をはたく。


あだっ!イテーよばか!という司の文句を無視しながらここ一ヶ月消えない痣のことについて考える。


始めに気づいたのはちょうど一ヶ月前くらいにだった。

日課の朝シャワーを浴びている時に鏡に映っていたのに気づいたのだ。

まぁ、ちょっと季節的には早いが虫に刺されたのだろうと思い、痒くもないし放置していたのだが・・・



「それで?どこに痣があるんだよ。」

ここ、と菜乃葉は首筋を指し示す。ポツンと赤紫の小さい痣が菜乃葉の白い首筋に存在している。


「あ〜ちぃせぇけどあるな。でもこれくらいならあまり分からないし、よくね?」

司はどうでもよさそうにそう言ってきた。


「私だってそう思ってたわよ。でも・・・」

言いづらくて口ごもる。

「でもなんだよ?」

「友達が・・・たいだって・・」

ボソボソとしゃべる。

「あ?聞こえねーよ。友達がなんだって?」

司が口元に耳を近づけてきた

「っ、だからっ友達が『まるでキスマークみたいだ』っていうから!」

顔を真っ赤にしながら器用に小声で叫んだ


「ばっおまっなっ!」

つられたのか司も赤くしながら、言葉になっていない叫びを返した


「司まで赤くならないでよ!ばか!」

恥ずかしいのを紛らわすためにもう一回はたく


「痛っ!そんなこといったってお前が急に変な事言うからだろ!」

「私が言ったんじゃないもん!」

2人してしばらく顔を赤くして言い合っていた




「で?どうすんだよ・・・。てかさ、そもそもその痣どうしてできたわけ?」

「知らないわよ。」

「知らないってお前・・・」

司がため息をついた


「で、俺にどうしろっていうわけ?」

「どうって・・・どうっていうわけじゃないけど、何かこの痣ちょっと位置が変わってたりする気がしてさ、何か気味悪いじゃない?なんかの病気だったらどうしようと思って・・・だから、さ、大地にぃに、ね?聞いてくれないかな〜って思って。私が言うと大地にぃうるさいじゃない?だから私の名前は出さないで、さ」

「あー兄貴シスコンならぬナノコンだもんな。しょーがねぇな、聞いといてやるよ。その代わり明日の弁当作ってこいよ!唐揚げとエビフライと生姜焼きと・・・あっ、卵焼きは甘くしろよな!」


司の兄の大地にぃは11歳私たちと歳が離れてて27歳のイケメンだ。しかも今は大学病院で働いているエリートのお医者様なのである。菜乃葉の母と司の母は高校の同級生で親友。さらに家が隣同士ということもあって家族ぐるみで仲良くしている。大地にぃも私を妹みたいに可愛がってくれるのだが、その愛が少々、いや結構重たい愛で、とにかく菜乃葉のことになると心配性になるのだ。この間なんて友達と出掛けていたら夜7時に電話かかってきて、「どこにいるんだ」「男と一緒じゃないだろうな」しまいには「駅に迎えにいく」とまで言い出し泣く泣く帰ることになった。

せっかく友達が他校の男子とカラオケにいくのに誘ってもらえたのに・・・そういう時に限って電話をしてくるのだ。時々監視されてんじゃないかと思うときもある。というかまだ彼氏できたことないのって大地にぃのせいなんじゃ・・・? 私の母なんて「大地くんになのちゃん任せてたら安心ね〜」なんてよく言っている。母よ、しっかりしてくれ。このままじゃ娘は20歳すぎても彼氏いない歴=年齢になりそうで怖いぞ。


とりあえずその日は司と大地にぃの重い愛について語りながら帰路についた。






その後ろ姿を見送る影に気づかずに・・・


文字数少なかったかな・・・と思いつつこんな感じでぽちぽちと更新させていただきます。読んでくださりありがとうございます! 作者のんびり屋なので定期更新は難しいと思います。それでも良い方はこれからよろしくお願いします。

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