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かわいてます

お久しぶりです。

明日にも投稿を予定しています。

彼は眠れずにいた。

さっき寝ていたからだ。

だが、それだけが理由という訳ではない。


――メチャクチャ喉が渇いた――


という理由があったのだ。


何でだろうな?

腹は減らぬのに喉は渇く。


それにしても、この渇きは異常だ。

喉の中まで乾燥している感じがする。


隣の彼女はすやすやと寝てるし、俺は機動力ないし。

さらに、この家の間取りすら分からない。

水を探しに行くのは冒険に近いだろう。


仕方ない、彼女を起こすか。

うわぁ、嫌だなぁ。起こすのか。

だってこんなにも気持ちよさそうに眠っているんだぜ。

まあ、そうしないと俺がどうにかなっちまうんだ。

ごめんなさい!迷惑かけます!



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆



俺の鳴き続けてしばらく

目を覚ました彼女は起き上がると

「どうしたの?起きちゃった?」

と眠そうに目を擦りながら訊いてくれる。


俺は喉が渇いていることを伝えたいが、鳴いても言葉が通じる訳ではないので、どうにも伝わらず。

身振り手振りも交えてみるが、これも芳しくない。

困ったな。


「ふぁー。喉が渇いちゃった。」

彼女は俺の頭を撫でて、一言掛けてから、布団の出て行ってしまう。

しまった!一緒に着いていけば水が飲めたかも知れないのに!

急いで追いかけよう!


俺は彼女の後を追ったのだった。



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆



ぜぇぜぇと息を荒げる俺は、ちゃんと彼女に追い付くことができた。

おいおい、もう心身共にカラカラだぜ。

やっとこさ追い付いたんだ。美味しい水を頼むぜ。


彼女に気付いてもらうために鳴く。

しかし、寝ぼけているのかぼーっとしていて気付いてくれない。

そして、彼女は蛇口をひねり水をコップに入れていく。


ゴクゴクゴク


いい音してるな。俺にもくれよ!

だが、無情にも気付いてはくれない。

なんでだよ!

俺メチャクチャ喉渇いてんのに、とんでもなく声荒げたのに……。


絶望に染まろうとしていたそんなときだった。


チャポーン    チャポーン


水だ。水の音だ!

そう、水音が聞こえてきたのだ。

そうか、あの上に台所にまだ水はあるんだ。

瞳に希望が宿る。

まだ、終わってない。

闘志を胸に抱く。

登るんだ、あの上に!


俺の闘いが始まるのだった。

本日もありがとうございました。

またのお越しを楽しみにしてます。

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