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付けられまして

三日連続投稿で五話目です。

どうぞ楽しんで頂ければ幸いです。

彼はは盛大に叫んでいた。

いきなりの仕打ちに驚いていた。

だが、悲しきかな彼の叫びはひよこの叫び。可愛いものだ。


……つか何だよ、ヒヨちゃんって……。


名前だぞ一生のモノだぞ。

せめてもう少し頑張って考えてほしかったもんだよ俺は。


ヒヨちゃんって……。


俺の叫びを喜びと捉えたのか、両手を組んで嬉しそうに微笑み

「良かった。名前を考えた甲斐があったなぁ。」

何て言うもんだから、俺はもう何も言えなかったよ。

だがね、


「私をお母さんだと思ってもいいんだよ。」

彼女が口走ってきたもんだから、俺は少し照れてしまっていたわけだ。

おい、恥ずかしいことを言うなよ。

ドキドキが止まらないな。

逆にいえば心によろしくない。心労だ。

嬉しい様な、疲れて…しまった……様な………。



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆



コーケコッコー


鶏が鳴いて、俺は目がさめる。

っは!俺は今寝てたか!?此処どこだ?


うっかり寝ていたみたいだ。

いつのまにやら。

俺は辺りを見回してみる。すると、すぐ近くに彼女がいた。

のだが、彼女はぐっすりと眠っていた。


すーすー


綺麗な寝息だこと。

足元が温かいのはどうやら彼女の手の中に包まれていたからなんだな。

というよりかこれ、寝ぼけて俺が潰されかねないんじゃ……。

おお……コワ……。


さて、今はチャンスなんじゃないか?


ゴクリ




いや、何のチャンスだよ。

ああ、調べるチャンスか。

何をって?もちろん今のこの家をてか……?

いやいや、無理だろ、だってひよこだぞ、ヒヨちゃんだぞ。


ヒヨちゃんて……。


そういや、なんで俺が家畜になっているんだ?

そも、そういう事も分からず、俺は大丈夫だろうか?

いや、むしろ世間の常識を無視してる様(世間の人に動物の部位は付いてない)な、みしっぽガールの所にいて果たして安全なのだろうか?

ブクブクと肥え太らせて


――「ハイ!いただきます!」――


何て彼女の美味しいご飯のおかずにならないとも限らない。


ん?でもそんな相手を一緒の布団に入れて寝たりするもんかね。

食うときに情がわくだろ。

そもそも普通は畜舎に食い物を置いて後は放置だろ?たぶん。

しかし彼女は


――「ようこそ。産まれて来てくれてありがとう。」――


と言ってくれた。

それは、産まれてきてくれてなのだろうか?

食べられる為に産まれてきてくれてなのだろうか?

不安だ。実に不安だ。


これからの行く末が心配になる俺でした。

本日もありがとうございました。

またのお越しを楽しみにしてます。

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