第五話:家族
今日の帰り道…またあの怪物が襲ってきた!!
僕と圭太君、一也君、ミナコちゃんの4人は急いで逃げるけど、僕が途中で転んでしまった!!
「ハジメ君!!」
ミナコちゃんが叫ぶ。でも怪物は僕に襲ってきた!
その時、僕の目の前にはずっと前に怪物に襲われた時に出てきた白い魔方陣が…
それに驚いた怪物はそのまま倒れこむ。僕はその隙に起き上がった。
怪物も起き上がろうとする。その時、ライフルのような音が聞こえ、怪物は血を流して倒れた。
「…あれ?これは…」
「皆さん、大丈夫ですか?」
声がしたので振り返ると、そこには美晴さんがいた。
「美晴さん!」
僕たちは美晴さんに駆け寄る。
「皆さん無事のようですね。良かった…」
「美晴さん、助けに来てくれたんですね!」
「ええ、君達子供の命を守りたいから……また襲われたら大変でしょうし、私が皆さんをお家へお送りしましょう。」
美晴さんのすぐ傍には車があった。河治先生のよりはちょっと小さめの。
「乗ってください。」
車のドアが開いた。僕達4人はその車に乗る。そして運転席に美晴さんが乗った。
「皆さん乗りましたね?では行きましょう。」
その後美晴さんは車を走らせる。
その時、僕が目にしたのは…写真だった。美晴さんと一緒に若い美人のお姉さんが写っている。
僕は気になって車が止まった時美晴さんに聞いてみた。
「あの、美晴さん。」
「何ですか?」
「そこにある写真、美晴さんと一緒に写っているお姉さんは誰ですか?」
すると美晴さんは快く教えてくれた。
「この子は私の娘です。名前は楓、煉城楓です。」
楓さんか…
「楓さんは何してるんですか?」
「今は私の元を離れ、友人の所で楽しくやっています。」
そう聞くとどうやら楓さんと美晴さんは一緒に暮らしてないみたいだ。でも美晴さんは全然寂しそうじゃない。
「寂しくないんですか?」
「ええ、離れたと言ってもたまに顔見せには来てくれますし、なによりその友人たちと仲良しですから。」
「そうですか…」
離れているのにずっと一緒…そんな感じだった。
そんな事を話している間に僕の家に着いていた。
「ここがハジメ君の家ですね。」
「はい!」
僕は車から降りた。そして美晴さんにお礼を言う。
「美晴さん!ありがとうございます!皆!また明日!」
圭太君と一也君は眠っていた。
「ハジメ君、じゃあね。」
ミナコちゃんは笑顔で応答してくれた。
「では、また後日。」
美晴さんがそう言うとミナコちゃんがドアを閉め、車は走り出した。
「ただいまー!」
車を見送った後、僕はそう言って家に入った。