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6話 編集中です

地の文をもっと多くした方がいいですかね 忘れられていそうなヒロインをまた起こす話になっています

悲しい展開や状況に持っていってしまうのがくせになっているようだ・・・

~学校の地下部屋~



バレット「でかい仕事…?」


TKC「国際情強機関から連絡が入った

    とある能力者の活動を停止させてほしい…との事らしい」


キョシ「能力者の活動を停止…?」


タクリ「まれに居るんだよ、能力を利用して悪い事を企むような連中がな

    それも結構な大規模に影響を及ぼすようなことだったりな」


TKC「そう、で…莫大な情報網を持つ情強機関がそういう事を事前に察知して

    俺たち"プラスシグマ"に知らせて活動停止、施設破壊等を依頼してくれるって仕組みさ」


バレット「プラスシグマ?」


TKC「俺たちグループの名前さ

    言ってしまえばよろず屋…何でも屋さんってところだな

    機関じゃない一般の依頼も受けているしな」

メイカ「で…あ、その悪い事をしようとしてる能力者っていうのは…一体どんな…」


TKC「何やら原子力エネルギーのようなものを放出できる能力者らしい

    そのエネルギーを利用して巨大な原子爆弾でも作ろうとしているらしい」


タクリ「能力者が相手となれば出撃するのは俺とTKCさんだけですね」


TKC「いや、今回は危険度マックスクラスだ

    "今欠席してる2人"も加えて向かうぞ、じゃなきゃケツを食われて終いだぜ」


2人の強張った表情と、会話の内容から

他のメンバーも「これはただごとではない」と察したようである


バレット「で、早速その原爆野郎の所に向かうのか」

TKC「ああ、ここには居ない2人のプラスシグマのメンバーも加えてな

    だがきちんと戦略も練って行かないとな、出撃は後日だ」


メイカ「ふ、2人のメンバー?」


タクリ「あぁ、俺やTKCさんと同じ能力者のメンバーだ

    あんたらとはまだ顔合わせしてなかったな…」


TKC「まあ、細かい挨拶は後の機会でな

    とりあえず今日は全員解散だ

    明日全メンバーを集めて会議だ

    あと、戦闘に参加できない女性二名は来ないでいい」


メイカ「は、はい」

キョシ「まるでやくたたずって感じの扱いですね…」

キョシは少し不満げな表情でTKCを見つめた


TKC「言い方が悪かったな、だが本当に能力者を相手に戦うのは危険なんだ

    到底無傷では帰れないし、そうだ、バレットお前はどうする?」


バレット「あん?何が?」


TKC「お前はプラスシグマのエースだ

    だがお前にはお前の生活がある…危険な場所に(おもむ)きたくないのなら、明日は参加しなくていい

    守る者や大切な物を失った…俺たちプラスシグマはそういう

    "無くすのはもう怖くない"って人間の集まりなんだ」


タクリ「…」


バレット「…大切な者を失ったってなら…

     俺も一緒だ…それに、俺は能力を悪く使う奴は許せねえ、付いていってやるよ、暇だしな」


TKC「すまないな…嫌な告白をさせてしまって

    お前が失った者…あの女の子か」


キョシ「(エリスさんのことだ…

     バレットさんはエリスさんと長い付き合いで…やっぱりバレットさんはエリスさんが…)」


バレット「…なんで知ってるんだ?」


TKC「いやすまない、俺の相棒"ジャント"は普段は霧状の姿になって学校を偵察しているんだ

    だから、学校内であった能力者同士の対決の様子は殆ど俺の耳に入る

    でも誤解しないでくれ、俺がお前をプラスシグマにスカウトしたのはその心の傷を狙ったわけじゃない

    お前の能力の質と人間性を評価したからだ」


バレット「ま、気にする事じゃねーよ

     別にあの日の事はもういいんだ」


TKC「そうか…よし、じゃあ今日はここいらで解散だ!

    今日の分の細かい依頼はここにいない二名に任せとく

    ではバレットはまた後日って事でな、タクリも」


タクリ「はい」


そういうとタクリはそそくさと荷物を抱えて帰って行った

その次にメイカも鞄を持って帰って行った


バレット「じゃあ…明日な、TKC」


TKC「ああ」


キョシ「…」


帰って行くバレットの後ろからキョシが付いて歩き帰った

校門を出たすぐの所でキョシが口を開く


キョシ「…今日はこれからどこか寄るんですか?」


バレット「ん?うん、ちょっとエリスの病院にな

     …最近、俺と会ってくれるようになったんだ」


キョシは彼の自然で嬉しそうな笑顔を見た

ここ最近バレットは難しい表情ばかりだったので

笑ってくれるのが嬉しいのだが

いつも自然な笑顔を振り撒くキョシの眉間には少し力が入っていた


キョシ「すごいじゃないですか!良かったぁ…

    エリスさんを元気にするのはバレットさんの仕事ですよ?

    頑張って下さいね!」


バレット「あぁ、ありがとな、じゃあ行ってくる」


キョシ「お気をつけて…」



~病院~


エリス「あ、バレット…こんばんは…だよね?」


バレット「まあ…もう7時だからな、体調とか大丈夫か?」


エリス「うん、いつもありがとね…

    大丈夫だよ、ちゃんとご飯も食べてる」


3日前からエリスはバレットや、他の友達と顔を合わせるようになった

彼女はすこしばかりやつれ、痩せてしまったようにも見える

前のように笑顔を振り撒いてくれるのだが、力ない。無理な表情といった感じだ

バレット「エリス、ちょっと痩せてないか?

     お前の好きなケーキ買ってきたからどんどん食って太れ」


エリス「ちょっとぉ、女の子に言うセリフじゃないよー

    それに今日は食欲無いし…でもバレットが食べさせてくれるのなら食べるよ!」


バレット「なんだよそれ

     はは、ちょっと待ってれ」


笑顔で楽しそうに会話する2人

バレットは箱からケーキを取りだし

スプーンでひとくち分すくい、エリスの口元に近付けた


エリス「ありがとう…」


頬を赤らめ

緩む口角としばらく格闘した後

スプーンに乗ったケーキを食べた

甘くて、いちごの風味が口に広がる


美味しい


でも何故だろう

腹の奥で何かがズンとのしかかる感覚がする

呼吸が荒くなり、苦しい


エリス「う゛ぅ…ッ」


気づくと目の前に嘔吐してしまっていた

黄土色の液体で自らの衣服と布団類等は汚れた


バレット「だっ…大丈夫か!?」


エリス「ぷはっ…ごっ…ごめんっ…

    バレットごめんね…ごめん…」


荒い息づかいのまま彼女はひたすら謝ってきた

バレットは持っていたハンカチでエリスの口元をとりあえず拭う


バレット「きつかったらすぐ言えって」


看護婦「エリスちゃん大丈夫!?」


近くにいた看護婦さんが駆け付けてハンドタオルで彼女の衣服を拭き

濡れた布団を回収、風邪を引くといけないからと着替えを取りにそそくさと病室から出ていった


エリス「ふぅっ…バレット…あたし…かっこわるくなっちゃったね…

    能力も使えなくなってさ…おかしいんだよ、最近、体が

    1ヶ月も入院してるのにさ、真っ直ぐ歩くこともできなくなって…

    変だよ…あたし…弱くなっちゃった…」


エリスは泣きながら訴える

怪我はとっくに治っているのに

何故だか体の調子がおかしいのだ


バレット「弱気になるなよ!

     そんなんじゃ治るもんも治らないぞ…

     俺が支えてやるから、辛いこととかあったら…」


エリス「辛いことだけだよ、今のあたし

    すぐに吐いちゃう、弱いよ…

    バレットと話してる時が一番楽しいのに、嫌いになったよね…ごめんね…」


バレット「そんな事気にするかよ

     嫌いになんかなるか、ふざけんな

     明日もまたくるからな」


そう言うとバレットは立ち上がり

着替えを持ってきた看護婦が来たのに気付き、軽く会釈をして病室から去った



~学校…風紀委員室~



職員「ええ、順調ですとも、彼等はより良いサンプル…いえ、見本になってくれますよ

   既に彼等の能力…いや、成績は記録してありますので

   どうなろうと問題はありませんよ」


にこやかな表情をしたスーツ姿の職員が電話で話している

内容は全く分からないが

隠語を積極的に使っていることから日常の会話ではないことが分かる


職員「…ええ、彼には分からないようにしないと

   デュアルブート…彼は怒りなどで興奮状態になると

   "無意識に"接触している相手の脳に"有害な干渉"をするのでしょう?

   彼に干渉された人間はだんだんと脳ミソが毒され、考える力が無くなる

   脳活動完全停止状況(ワーストアウト)とはよく言ったものです

   デュアルブートは紛れも無く最強…と言って良い…いや最凶か

   では私はまた別の生徒の育成に取り掛かりますので

   機会がありましたら、またご連絡を…では」


彼は電話を切るとにまりと笑って

静かに部屋を出た




~とある工場…最奥部屋~


巨大な機械を見上げている男が一人

そこに一人の女の子がやってきた


???「ちょっとぉ、"フォアルバァ"今日また五人もこの工場乗り込んできたんだけどぉ

  もうバレてんじゃないのぉ、ほら、警察とかにぃ、今日の奴らなんて武装してたよ、ぶそー」


フォアルバァ「あ?テメーはテメーの役割だけ気にしてろよ"ヒルシュ・ケーファー"

   俺の邪魔をする奴を殺せ、最高の能力者であるこの俺のな」


ヒルシュ「ふふ、わかってるよぉみんな殺しといたしぃ

   この世界で私に手出しできるのはあんただけ…だから私はあんたに従うの」


フォアルバァ「駄弁ってんじゃねーぞ

   わかったから寝てろ、無理だけはすんなテメーの体はテメーで見ろ」


ヒルシュ「はぁい、じゃあちょっと休んでくるねぇ」


そう言うと彼女は部屋から出ていった


フォアルバァ「俺の力で作り上げた最高傑作…

       変えてやるよ、この腐れきった世界を

       この俺の手でな」



ニヤリと笑って見せ

巨大な機械にその笑顔を向ける




外の世界では、悪雲が広がり

一層深い闇の夜が広がった

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