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忌子物語  作者: あむ
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【設定集】魔物(概要)

1. 魔物の定義

1)定義

魔物とは、闇属性の影響を受けた動物が、世代を重ねて変異した存在の総称である。

独立した種ではなく、その本質は一般の獣と何ら変わらない。


2)一般の獣との違い

魔物と獣の間に、明確な学術的境界線は存在しない。

闇属性の影響により行動が凶暴化した獣を、慣習的に「魔物」と呼称しているに過ぎない。

故に、ある地域では魔物と見なされる獣が、別の地域では単なる野生動物として扱われることもある。


____________________


2. 発生原理

1)闇属性との関係

闇属性は、生物の負の感情——恐怖、怒り、殺意、敵意——を増幅させる性質を持つ。

闇属性濃度の高い土壌で生まれ育った動物は、この影響を受け、本能的に凶暴化する。


2)世代的変異

闇属性の影響は、一世代では行動の変化にとどまる。

しかし、世代を重ねるごとに、凶暴性は外見にも顕れ始める。


■ 初期段階

行動の変化のみ。外見上は一般の獣と区別がつかない。

■ 中期段階

攻撃に適した身体構造への変異が始まる。角、牙、爪などの発達。

■ 後期段階

原種の面影が薄れ、独自の形態へと変貌する。


3)不可逆性

理論上、闇属性濃度の低い環境へ移せば、世代を経て原種に近づく可能性はある。

また、極めて稀ではあるが、魔物を使役する者も存在し、個体単位での行動制御は不可能ではない。

しかし、使役とは個体の行動を制御することであり、魔物化そのものが覆るわけではない。

種としての原種回帰が実現した事例は、現在まで確認されていない。


____________________


3. 凶暴性に関する学説

1)有力説

現在最も有力とされる学説は、闇属性が生物の負の感情を増幅させるというものである。

一般の獣であれば天敵から逃走する場面でも、魔物は恐怖が怒りへと転化し、逆に攻撃を仕掛ける。

この説に基づけば、魔物の生存戦略は逃走よりも闘争を選び、防御よりも攻撃に特化した進化を遂げたと説明できる。


2)未解明の領域

ただし、この学説にも矛盾する事例や反証が報告されており、学者の間では依然として議論が続いている。

闇属性と凶暴性の因果関係は、未だ完全には解明されていない。


____________________


4. 環境適応と地域差

1)原則

同じ種の動物であっても、生息する環境の闇属性濃度と自然条件により、変異の方向は大きく異なる。

魔物化とは、闇属性と自然環境の複合作用による適応進化である。


2)一例:兎の変異

■ ティアレン森(温暖・密林)

角と鋭い犬歯が発達。密林での近距離戦闘に適応した変異。

■ 極北地域(寒冷・氷原)

鋭い鉤爪が発達。氷上での滑り止めと攻撃を兼ねた変異。


いずれも原種は同じ草食動物でありながら、環境に応じて全く異なる姿へと変貌している。


____________________


5. 特記事項

1)知能を有する群落魔物

魔物の中には、知能を有し群れを成す特異な存在がある。

これらは【群落魔物】として別に分類されるが、その発生原因は解明されていない。

詳細は【設定集:群落魔物】を参照のこと。


2)魔物の強さの指標

魔物に対する統一的な等級制度は存在しない。

同種であっても個体差、群れの規模、地形条件により脅威度は大きく変動するためである。

冒険者ギルドでは、討伐依頼の等級をもって間接的にその脅威を示している。


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