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第7話 火炎弾



「目を開けよ!」「ナオト!急にどうしたの」


何やら騒がしい。直登はゆっくりと目を開ける。


「はっ」


直登が目を開けると、なぜか空を見上げており、それを覗き込むアリダラとミリスがいた。


「大丈夫か、ぬし」


「急に倒れるから心配したよー」


直登はゆっくりと体を起こす。


「すみません。大丈夫です。アリダラさんもう一度やってみてもいいですか?」


「よいが、だいじょうぶか?」


「ええ、今度は大丈夫...な、はずです。」


「?..そうかではやってみよ」




直登はネックレスを片手で掴み、目を閉じる。


「躁魔・承炎之煌!」


すると、直登の目の前に火花が散り、炎となっていく、炎は回転するように中央に集まっていき火の玉が出来上がる。


「おおっ、良いぞそのまま放つのじゃ。」


「ぐぐっ...うわっ」


直登は前方に向けて炎を放とうとしたが、炎はその場で飛び散る様に消えてしまう。


「っくそ、消えた。」


「でも、すごいよナオト」


「うむ、わしの見立ての通りじゃな、失敗したとはいえ、初日で炎を発生できるとは、今のが躁級魔術:火炎弾じゃな。」


「なるほど、って、あれ?」


直登はその場に膝をつく


「初めてフィルス神と繋がり、魔力を扱ったんじゃ。体の力が抜けて当然じゃな。」


「あの、アリダラさん」


「なんじゃ。」


「フィルス神は見たことありますか?」


「そんなもんあるわけがなかろう。伝承の本で描かれた姿を見たことがあるくらいじゃ。」


「そういうもんなんですね...。」


「どうしたんじゃ急に?」


「いえ、なんでもありません..。」




こうしてその後数日間はアリダラ・ミリスと共に魔術の練習をしたが火炎弾をうまく扱えるようにはまだならなかった。


また、魔術だけでなくジーダが度々剣術を教えに来てくれた。


元々運動神経が高かったうえに、フィルス神の加護を多く受けた直登の剣の筋は良く、ジーダも驚いていた。




その間にも国軍革新派が侵攻してくることはなかったため、フィルス教保守派の戦士団の約半数は戦地より撤退することとなった。


ヘリオサマナにはアリダラやミリスに加え、数人、魔術を扱える戦士が在籍しており、それはこの戦場で希少な人材であった。


その為アリダラの命によりヘリオサマナは魔術師を中心とした約半数がこの戦地の終結を見届けるために残り、残りの団員はフィルスアリア西の最大都市マージ・アリアに向かうこととなった、直登もマージ・アリア行に加わり、マージ・アリアについてからは自由にしてよいとのことだった。


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