第4話 副団長のジーダ
するとこの戦士団の副団長だというジーダが話しかけてきた。
「ちょっといいかい?」
ジーダはいかにも戦士という格好をしており、しっかりとした筋肉に褐色の肌、顎髭を生やした男だ。
「私はアリダラ様の命で、さっきまでこのアルバポリス最前線の地にいたんだけど、君は本当にあの空の裂け目から降ってきたのかい?」
「わかりませんが、俺はこの世界とは違う世界で、空間の裂け目に引きずりこまれたので、おそらくそうじゃないかと。」
「君のいた世界では空間が裂けるなんてことが起こるのかい?」
「いいえ、聞いたことはありません。」
「なるほど、最前線の上空では、6つの裂け目をこの目で見たが、他にも君と同じような人たちがいるのかな?」
「わかりません...。わかりませんが、妹もこっちに来ているはずなんです。まだ9歳の妹が。」
「失礼、余計な話をしてしまった。ナオトと言ったね。君の妹と思われる人物がいたらすぐに君に知らせるよ。わからないことも多いだろうからね。何かあれば頼ってくれて構わない。」
そういうとジーダは直登に握手を求めた。
「すみません。助かります。ありがとうございます。」
直登はそういうと頭を下げながらジーダの手を握った。
直登は不安でいっぱいだった心に少しゆとりができた気がした。この国にも親身にしてくれる人はたくさんいるのだと。とても心強いと感じていた。
「ところでナオトはこれからどうするの?」
ミリスが直登に問いかける。
「アリダラさんが言うには、このアルバポリスの戦地を離れるまではヘリオサマナの保護下にあるから、その後は妹を探しに行こうかと、あてはないんだけど。」
「そっか、私も修行の空きのある期間は手伝うね!」
「うん。ありがとう。」
「でもここの戦い、いつまで続くんだろうね。」
「確か、長期化してるって。」
「うん、途中からあまり攻め込んでこなくなってね。膠着しているみたい。
あと数日間も攻め込んでこないようなら、いくつかの戦士団は退却するみたい。そこで離れられるかもね」
その日はその他のヘリオサモナのメンバーたちとも交流し、早めに眠ることにした。
(柚希のことは心配だけど、今あれこれ考えても仕方がない。しっかり今できることをやっていこう。柚希も俺と同じようにきっとどこかで保護されているはずだ。)
翌朝、休息用に用意してもらったテントで眠っていると、戦士団メンバーのクレインが起こしに来た。
「おいナオトー起きろー!戦士団の朝は早いぞ!」
この戦士団ではミリスと、このクレインが歳としては近く、それもありクレインは昨日、かなり積極的に直登に話しかけに来ており直登と打ち解けていた。
「んん、クレイン、どうしたんだこんな早くに」
「ばか、ここは戦場だぞ。そんなゆっくり眠る戦士がいるか。」
「俺は戦士じゃないし...」
そう思いながら、直登は体を起こす。
「アリダラ様が呼んでるぞ、早く準備していってこい。」
「アリダラさんが?わかった。ありがとう。」
ナオトは急いで準備しアリダラのもとへ向かった。




