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勇者とは、さもありなん  作者: 千子
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第2話

道中、アデリアさんが提案しみんなの新たな武具を求め、伝説の鍛冶職人に頼み込んで鍛冶に必要な道具を揃えるために世界一高い山に登りダンジョンに潜ったり、イースさんがなんやかんやで古代魔術を復活させたり色々あったり、割愛しておこうかとおもったが、彼女達の活躍を勝手に略すのも申し訳ないので私の方から語って聞かせよう。

それに、これから旅をする仲間のことを紹介しすぎないのもどうかと思うので一部分紹介しておく。




まず、アデリアさんは剣聖なんて呼ばれていて本当に強くて最年長であるせいかここぞというときには落ち着いてみんなに指示を出してくれる。

赤いショートの髪に赤い燃えるような瞳が印象的な女性である。

剣捌きはさすがの剣聖と言えるほどだ。

勇者である私よりみんなのリーダーをしてくださっているが、単なる可愛いもの好きのお酒とスイーツ好きだ。

お酒は好きなわりに強くはない。自分でも自覚しているのか節度を持って飲んでくれているから幸いだ。

スイーツの方はかなり好きで、寄る街や村で食べ歩き、限定パフェが目の前で売り切れたときは通りすがった街なのに「私の貯蓄から宿代出すから泊まろう」と真顔で言われた時は笑ってしまった。

結局みんなの貯蓄から宿代を出していつもならアデリアさんのみがスイーツを堪能しているが、その時初めて仲間全員でパフェを食べた。

パフェなんて洒落たもの村ではなかったし初体験だったが、みんなで食べるパフェは美味しくて、時々食事以外にもスイーツタイムが設けられることになった。

アデリアさんはガッツポーズをしていた。

そんなところがかわいいと思う。




賢者カルシアさんは外見優しそうで微笑みを絶やさない性別不詳の魅惑の人だ。

だけど話すとぐいぐい来る。ぐいぐい。

薄く長い銀髪を緩く肩で留めていて暗い海のような瞳をした未だに年齢性別一切不詳の謎の方で、訊ねてもいつもの微笑みで誤魔化されてしまう。

いや、私も特に言ってはいないからWin-Win(?)な関係だしお茶を淹れるのが上手くて癒し担当だと勝手に思っている。

みんなもカルシアさんの淹れるお茶が好きで、カルシアさんのティータイムが始まるとセッティングを協力してくれる。

カルシアさんはこれといって好きなものがないのか分からないのか、何があってもそんなに自己主張しない。

食堂のメニューはいつもオススメになってしまう。

会話はぐいぐいくるのに変なところで謙虚だ。

そんなところがかわいいと思う。




魔法使いのイースさんは思春期クール男子って感じで、思わず構いたくなる。

弟とかほしかったんだよね。

黒髪で黒目、特徴のないような外見だからこそ役に立つこともある。何より未成年だ。

目立たぬようこっそり戦闘に参加してほしい。

若い子に怪我とかしてほしくない。

そして、女性一人と性別不明が二人でこっそり肩身の狭い思いをしているのはアルテさんとの秘密だぞ!

人がいようとバンバン攻撃魔法を撃ち込んできてどんくさい私にも当たりそうで、こんちきしょー!と思うときがなくもない。

クールっぽいのも思春期特有みたいな感じで、お姉さんお兄さん心を擽られる。

アデリアさんのスイーツタイムが恥ずかしいみたいで、普段はあまり変わらない表情がちょっと赤らんでいる。

そんなところがかわいいと思う。




そう、パーティーメンバーは私を除いてみんなかわいいのである!やったね!!

私を除いてのところがほんのちょっぴり悲しいけれど!

私だって格好よく、可愛くなりたい!ちやほやされたい!

でも、パーティーメンバーに嫌な人がいなくて良かったー!

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