第3話 教徒説得
カッコつけたすぐであれだけどさ。
その後、ちょっと怪我しそうになったな。
怪我っていうか。
いきなりグサッとしようとしたから、さすがにびびったよ。
うおー、死ぬかと思った。
相手がめっちゃ警戒してきて、服越しにナイフ突きつけられた時は、しょんべんちびるかと思ったよ。
この年でそんなんはダサすぎる。
でも、なんとか説得できたようだ。
「シグナは、俺の息子は生きているのか」
「ああ、俺の所で保護してる。だから、他の種族に復讐する理由はもうなくなっただろ」
この男性は、他の種族とひと悶着があった末に、シグナと生き別れる事になった。
それを根に持っていて教徒になったらしいが、息子が生きているなら別だろう。
「愛する息子を人殺しの親にするわけにはいかない」
この人も各地で迷惑行為を行ってるけど、幸いに直接人に害を与えたことがなかったっていうのが救いか。
まあ、それほど力のある幹部的な存在じゃなかったから、かもしれないけど。
このまま教徒でい続けたら、どうなるか分からないんだし。
ここで、抜けられて良かったな。
「組織の情報は、お前に渡そう」
結果、シグナと生き別れた父親は、俺の言葉を信じて教徒を抜けてくれる事になった。
しかし、そのまま抜けられるとまずいので、まだ内部にとどまってスパイになってもらう事にした。
この後イベントが控えてるからな。
はぁ、疲れた。
修学旅行はまだはじまってないっつーのに。
こんなんで大丈夫かな。
重たくなった体を引きずりながら、集合場所の施設へ向かう。
観光地として有名な広場。
そこで、みんなで集合してから、各地をみてまわっていくのだ。




