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第1話 がっつりイベント



 おはよう鳥畜生の諸君。


 今日から俺は、数日間の修学旅行に行く。


 だから、しばらくの間お前らの鳴き声で起こされる事はないのだ。


 俺の安眠は約束された。


 貴様らはこの狭い養鶏場で、せいぜいひしめきあいながら過ごすんだな。


 なんてやってたら、養鶏場の後継者・シグナ君がやってきた。


「兄ちゃん、何ニワトリにはなしかけてるんだよ。そろそろ学校にいかないと遅刻するぞ」

「いやー、今日は学校じゃなくて、現地集合だから、直接修学旅行先に向かうんだ」

「へー。迷子にならないように気をつけろよ」

「俺のこと何歳だと思ってるんだよ」


 もうちょっと兄貴分をうやまいなさい、兄貴分を。


 それはともかく。


 言っておかなければならない事がある。


「帰ってきたら、親がもう一人増えるかもしれないけど、強く生きろよ」

「何わけわかんねー事いってんだよ。いつも通りだけど、いつもより変だぞ」


 はっはっは。


 そんな事ないさ、むしろ緊張でいつもより無口になれる自信あるぞ。


 なんせ今回の修学旅行は、原作イベントががっつり絡んでくるからな。


 生き別れたこの少年の親が入っている組織、真実の教徒籠城イベントだ!


 またそいつらかよって思うが、名前が違う。


 やってる事はほとんど同じだけどな。


 真実の教徒は、人間が全ての種族をおさめていた過去の真実を知っているらしい。


 それで、今の歴史をあるべき姿に戻すために、自分達の意見を主張をしている。そんな連中だ。


 やってる事は、愛の教徒とそんなに変わらないけど、考古学者とか歴史の研究者が多いのが特徴だな。


 それで、よく分からない過去の遺物を使って、事件を行うからやっかいなんだ。


 離れた所にいるヤツと会話できる、水の鏡みたいなやつ使って。


 基本的にいろいろな種族がいる世界だけど、不思議道具とかはないんだよな。


 今までは、


 それが今回の事件でひっくり返るというわけだ。


 まあ、一個だけだから、そんなに世界観覆るわけじゃないけども。


 制作スタッフが裏話で愚痴ってたよな。


 話が煮詰まったから魔が差した。とか。


 そんなんで、世界観壊しかけるなよ。


 はぁ、胃が痛くなってきた。


 救いと言えば、シグナを保護した事で、組織の人間を一人説得できる可能性があるってとこか。


「シグナ、何度も聞くけど、お前が持ってたお守り俺が持ってって良いか?」

「いいけど、そんなもん何に使うんだよ」

「秘密だ。じゃあな。俺がいない間、父さんと母さんと、ついでに鳥畜生達をよろしく」



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