表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/96

第5話 フレオンの過去イベントを改変



 それから半年後。


 ライバルの養鶏場の良さを研究していた俺は、磨かれた観察眼によって見事改善点を発見。


 それらの点をまとめて両親に報告した。


 脱走の汚点を帳消しにするための点数稼ぎにまい進だ。


 それからは、養鶏場の卵の質を上げるために餌を変えたり、知名度をあげるために人々へおためしで卵をくばったりと、色々頑張った。


 それで、少しは稼ぎがよくなった。


 ちょっとだけ以前より食卓が豪華になって、今までスープとパンの切れ端が常連メニューだったのが、スープとパンまるごと一個になったぜ。


 やったな!


 あ、そうそう。


 そんくらいの時に攻略対象三人目。


 フレオンと出会ったぞ。


 獣人のモフ耳とモフ尻尾の少年だ。


 運が悪いのが特徴だって説明書の情報にあった通り、本当に悲運な少年だった。


 たまたま近くで起こった虐殺事件の犯人にされそうになってたからな。


 あれは、人気のない道で起こった、凄惨な事件だった。


 おそらく仲の良い友達同士だったのだろう。


 女性4人が仲良くお喋りしながらその道を歩いていたらしい。


 しかし、そこに虐殺犯が登場して、女性達を瞬時に血祭りに!


 そこを偶然通りかかったフレオンが、犯人にされてしまいそうになったのだ。


 いやー、俺が通りかかって証言しなくちゃ危ない所だった。


 もう血まみれの包丁を安易に拾っちゃだめだぞ!


 はじめ見た時、原作知ってる俺でも犯人かと思ったわ!


 今回もお世話焼いてる俺だけど。まあ、かけつけるのがもうちょっと早かったら、へたして俺も死んでたかもだけど。


 だって、この事件は発生時期が明確じゃなかったんだよ。


 まさかそん時に起こるとは思わなくてさ。


 通りを歩いている連中、なんか見覚えがあるなー。数分後に思い出す。焦っておいかける。


 みたいな感じで、即イベントだったから。

 あわくったぜ。


 ううむ。間に合わなかった女性達には本当に申し訳ない事をしてしまった。


 道で歩いている時に思い出していれば、何かしら対策をとっていれたかもなのに。


 でも、思い出せた時にはもうすでに距離が離れすぎたから……。


 そんなわけだけど、フレオンの悲惨なイベントも阻止できた。彼からは、お礼を言われて別れる事になったぜ!


 今回は俺、怒られるような事してないから、家族からのお咎めもなしだ。心配はされたけど。


 よかった、三回目はどんなお仕置になるのか、戦々恐々としていたんだよ。


 今度こそ、本当にニワトリの餌になるかもって、思ってたし。


 とにかく、これで安心安心。


 攻略対象達は、人並みの生活を送れるだろう。







 なんて、思っていた時がありました……が!!







 俺は、原作ストーリーの舞台に立って目の前の光景に頭を抱えていた。


「何でこうなってるんだ!」


 病んだ目をした攻略対象三人が、入学式の場にいた。


 えっ、一体あれから何があったの?








評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ