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ヒロインの話05



 学校の敷地の中に、誰にも顧みられていないうさぎ小屋があります。


 それが、とても寂しそうで。何とかしてあげたいなと思っていました。


 そしたら、思わぬチャンスがやってきたのでびっくりしました。


 私は食堂のお手伝いでためたお金で、友達と一緒にまずその小屋をなおしてあげました。


 前々から崩れそうだったので、心配だったんです。


 新築みたいに、とはいきませんでしたが。これであと数年は大丈夫でしょう。


 でも、私達が卒業した後は?


 気にかけてくれる人達がいなかったら、小屋のうさぎが可哀想です。


 だから、飼い主さんを募集してみる事にしました。


 貼り紙を貼ったり、うさぎさんを散歩してみたり。


 色々やってみたかいはあったようです。


 女子生徒の一人が、飼い主になってもいいと名乗り出てくれました。


 ただの興味本位だったらどうしようかと思いましたが、話してみるととても真面目な人だったので、きっと大丈夫でしょう。


 これからも時間がある時に小屋に来て、様子を見にきてくれると言っていました。


 良かった。


 私は友達のおかげで楽しい学校生活をおくっていますけど、そうじゃない人?うさぎ?もいるんだと知って悲しかったですから。


 ある意味自分本位なのかな、とも思って少し自己嫌悪に陥りましたけど、アウルさんがそう思っても実際に行動できる人間がどれだけいるか、などはげましてくれました。


 私一人だったら何もできなかったかもしれません。


 だから、つくづく思うんです。この学園に優しい友達がいて良かったと。



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