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かぐや舞う  作者: 合川明日
♯ 1 『かぐや』と『姫』
9/70

意味

 しくも彼女と初めて会った道場で、今の変身した私(通称つうしょうひめ』)と、彼女『西條舞子』(が変身した姿、通称『おじょう』)は戦う事になっていた。


 そして今日も――。


 道場には憲兵けんぺいも教員も居ないが、けた女学生達、『百合女ゆりじょ』に職業訓練女子学校(以下、『錬女れんじょ』)の生徒が、私達をかこみ、中へ入り切らない女学生達が道場を囲んでいた。


 何故なぜこれほどの女学生が熱をあげているのか。自分で言うのもあれだが、変身した私達の人気は凄かった。


 変身すると髪の色も変わったが、顔も変わっていた。私も彼女も、まさに別人に。


 自分でも見惚みとれてしまうほど美人に。元が良かった、彼女はさらに――。


 しかし、その所為せいでもあったが、それとは別に熱狂ねっきょうする訳もあった。


 学校の威信いしんだの御託ごたくを並べてはいたが、かげでは、いや今では堂々と私達の試合でけをおこなっていたのだ。


 もちろんチョコレートを賭けて――。


 「・国民的だ」とは言っていたものの、彼女も私もその恩恵おんけいは受けていた。むしろ喜んで。


 いつの間にか、それが大義たいぎと成っていた事は否定出来ない。


「キャッーー!お嬢。頑張ってー」


「姫ー。姫こっち向いてー!」


 声援せいえんは、どちらの学校や、生徒(など)関係なく送られていた。私達が何処どこの誰かも知らないのだからしょうがない。


 ただ、声援にざり『チョコレート』や『ギブミー・チョコレート』と聞こえても来るし、チョコレートを集めて回っている者も居る。


 ――それはそれで複雑ではあった。


 この光る魔法の竹槍で、私達は何をやっているのかと。

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