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かぐや舞う  作者: 合川明日
♯ 2
70/70

目眩

 私とおじょううながされるままトンネルの中へ入った――。


 何の説明せつめいもないまま、何の躊躇ちゅうちょもせず。


 今更いまさらだが少しくらい彼女をうたがっても良かったのかもしれない。そう思えて来た。


 中は暗闇くらやみで、あかりがかすかにらし、先に何がるかはわからなかった。


 このトンネルの暗闇は私を不安ふあんにさせ、先を行くお嬢の背中だけがたよりだった。


 ここまで私達をれて来た彼女は、何故なぜ先導せんどうせず、私の後ろから付いて来た。


 これでは逃げ場がない。


 しかし、『第七感だいななかん』は反応はんのうしないのだから、それは――。


 スン、スンッ――。


 後ろの彼女を気にしながらトンネルを進むと、何やらかぐわしいあまかおりがただよってきた。


 この香りにはおぼえがあり、それは不安をわすれさせ私を自然しぜん笑顔えがおにさせた。


「この香り――チョコレートか!?」


「はぁ~。いいにおい」


 ――いい匂い。ではあったが…。


 トンネルの先からは、まるで濃縮のうしゅくされたチョコレートのような匂いが漂った。


 進むにつれ次第しだいに匂いは強くこもった様な、何かねつを感じるほどだった。


 ムワッとくる匂いは、チョコレートのそれではあったが、私はその強い匂いにクラッとしてしまった。


 思わずはなつまみたくなる様な――。


 進む事数分。おそる恐る進んだ所為せいで時間が掛かったが、トンネルはそれ程長くなかった。


 トンネルの終わり、この場所の正体がそこにはあった。


「馬鹿な!?――」


「これって!?――」


「そう、チョコレート工場でし」


 『魔法まほうの竹』がえる竹林ちくりん――その山の中を通ると、チョコレート工場があった。


 山の内部に作ったであろうその空間は意外に広く、見た事もない機械きかいや、大きななべの様なものの中にはチョコレートらしき液体が入っていた。


「お『ひめ』さん――貴女あなたのお父さんは、竹の研究けんきゅうをする最中さなか偶然ぐうぜん竹から砂糖さとうを生み出す事に成功せいこうしたのでし」


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