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かぐや舞う  作者: 合川明日
♯ 2
63/70

霹靂

 『ひめ』と『おじょう』についてはあえて何も言わなかった――。


 ただ私達二人は決闘けっとうしないと決めており、それは私も舞子まいこも、もう戦う理由りゆうが無くなったからだった。


 元々私はでなかったし、舞子は『非国民ひこくみん代表だいひょう』が優先ゆうせんで、今の彼女には『ニンジン』の事で頭がいっぱいであった。


 そして、竹槍たけやり訓練くんれん夫人ふじん招待しょうたいする事について舞子は、『そんな事じゃ生温なまぬるい――』と言っていたが、夫人が来れば『ニンジン』が来るかもしれないと言ったら納得なっとくしてくれた。


 ないと思うが――。


 竹槍訓練に夫人が来るとなると、その後の決闘を見に来る可能性があった。


 勿論もちろん『姫』と『お嬢』はやらないが、場合によっては変身へんしんし、夫人から『ニンジン』について聞く事が出来ればそれも無駄むだではないだろう。


 舞子だけではなく、私も彼女について聞きたい事があるのだから。


 ―――。


 そして今、竹槍訓練前、憲兵けんぺいのご高説こうせつ退屈たいくつそうにいている『夫人』の姿すがたがあった。


 演説中えんぜつちゅう、女学生達はもしない外国人の事が気になり、ソワソワとあたりをうかがかない様子ようすだった。


 夫人にいたっては、『やはり居るわけがないか――』と言わんばかりに気にもめていなかった。



 ――長い演説もようやく終わり、竹槍を使っての訓練のため、皆が竹槍を受け取っていた。


 夫人も例外れいがいではなく竹槍を受け取っており、ここまで来たのだからか、どうやら訓練に参加さんかするらしい。


 初めて見る、夫人の竹槍訓練。それにもんぺ姿――。


 夫人の華麗かれいな姿にもんぺや竹槍は似合にあわず、今更いまさらになって夫人のそんな姿は見たくはないと思ってしまった。


 ――思ってしまったその瞬間しゅんかん晴天せいてんだった空に雷雲らいうんひろがり、かみなりとも大粒おおつぶの雨がってきた。


 ピシャ!!――と光った雷は暗い空を、そして夫人をらした。


 まるで、夫人自身(じしん)ひかかがやいているかのように。


 ――そしてその瞬間私は夫人と目が合い、気のせいだろうか、彼女が私にかい微笑ほほえんでいる様に見えた。



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