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かぐや舞う  作者: 合川明日
♯ 1 『かぐや』と『姫』
50/70

甘い甘いチヨコ

「『非国民ひこくみんり』にうのは、貴女あなたがたというわけでしてよ――ここで正直すなお正体しょうたいかすか、力尽ちからずくにでもつかまえられるか。どちらになさいます?」


「――『夫人ふじん』と、そうばれているらしいな…。何故なぜ、ご夫人がこんな事を?まるで憲兵けんぺい真似事まねごとなんて」


「チョコレートはね、お砂糖さとうを入れないととてもにがいものなの。苦いままではとても食べられたものでは無いわ」


「――?」


「カカオがお砂糖をほっしているのよ――そしてわたくしは、甘い甘いチョコレートを所望しょもうするわ」


「私達は、カカオにられた訳か――」


「貴女方はチョコレートのこわさを知らないのよ。甘美かんびは時として人をくるわす。わたくしだけではないわ、ここに居る全員がそう。そして貴女も――」


「……」


「このはね、イの6ばんニンジン。通称つうしょう貴婦人きふじん』と呼ばれているわ――さぁ、貴婦人さん。お二方ふたかた拘束こうそくして頂戴ちょうだい


「――イエス、アイアム。ディスイズ、あ、ペン」


 ――あまりの出来事に現実げんじつ逃避とうひした私は、追憶ついおくで目の前の出来事に気が付かなかった。


「――きろ、起きろ!『ひめ』!」


『えっ――!?』


 私の目の前には、おそかって来た人工じんこう人間にんげん『ニンジン』を、『おじょう』が竹槍たけやりふせいでいた。


 私をかばように。


きたか?姫――どうやらこの貴婦人様は、私達をつかまえる気らしい。逃げるから手をせ。このニンジンとかいうやつ、すごい力だ!」


「お嬢――夫人」


 夫人――。何でこんな事を。


 夫人、夫人、夫人――。


「姫…」


 夫人。――私のあこがれ。


「…姫」


 おチョコ夫人…。


「――姫ー!!」


「!!――わーー!!」


 ――私は夫人に、ニンジンに竹槍をき立てた。


「おーえす!!」


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