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かぐや舞う  作者: 合川明日
♯ 1 『かぐや』と『姫』
46/70

今に見ていろ

 憲兵署けんぺいしょ敷地しきち意外いがいひろく、かこいにおおわれ、それには有刺ゆうし鉄線てっせんが付いていた。


 ――あんじょう、憲兵署のざされた正門せいもんまえには女学生達じょがくせいたちが集まっていた。


 私はその様子ようすを少しはなれたかどからかくれ見ていた――マサからさそわれていたが適当てきとうに言いわけをし、後から行くと誤魔化ごまかして。


 ――護送ごそう三十分前。竹刀袋しないぶくろに隠した魔法まほう竹槍たけやりかかえ、ただ隠れているだけであったがが気でない私だった。


 憲兵署前の道は左右さゆうどちらかにしか行けず、私は護送車が何処どこかうかまでは解らなかった。


 私の護送車前へふさがる作戦は、それは今私がる方へ来なければ失敗に終わるということであった。


 もう、こうなってしまったら運任うんまかせである――どうかこちらへ来てください。


 ――それからほど無くしての事だった。


 正門前の女学生達が何やらざわつき出した。まだ時間前だというのに、一体何が――。


 見つかる事をおそれ、あまり様子をうかがわないでいたのだが――何か動きがあったのか。ここからでは何が起こったか解らない。


 どうする、動くか?――。


 ――結局けっきょく動けずにいた私は、様子を窺う事しか出来なかった。


 しかし、何かが起こった事は確かで、どうやら門が開いたようだった。


 中から人が出て来たのだろうか――女学生達で見えないが、彼女達は左右に分かれ、中央に人影ひとかげが見える。


 何やら女学生達に話しかけているであろうその人物は、彼女達より背が高く男性の様だった。


 きっと憲兵だろう。武力ぶりょく夫人ふじんを助け出そうとする者を探しているに違いない。


 彼女達の中にその様なのもは居るはずも無く、どうせ冗談じょうだん半分はんぶんだろうが、今に見ていろ。


 私が――。


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