察知
彼女は『姫』に、憎しみに囚われて――これも『魔法の竹』がそうさせているのか?
だとすると、彼女は『魔法の竹槍』の力に飲み込まれ、取り憑かれている。
『お嬢』を『西條舞子』へ戻さないと。
その為には魔法の竹を――。
――私は、彼女の竹槍を避けながら、隙を見てその場から逃げ出した。
竹林は逃げるには持って来いな場所で、身を隠しながら逃げる事が出来た。
今の中に私の魔法の竹を探さなくては――。
ゾクッ!――――!?
バシュッ!!――気が付いた時にはもう遅く、何か爆風の様な風が私を通り抜けた。
その瞬間、とても強い力で背中を押され、私は吹き飛ばされた――。
一体何が起こったのか。
衝撃は強かったが痛みは無い、怪我も無いだろう。
私は尻餅をついたまま振り向くと、そこには何もなかった。
正確には、その場に在った青々と茂っていた数十は有ろう青竹が、腰丈程に切り揃えられていたのだ。
まるで巨大な刃物で、その場一面を一太刀で切り揃えかの様に。
お嬢の仕業だろ、それしか考えられない。しかし、今までこんな力は無かった。
『爆竹』と言ったか、これが新しい竹槍の力。
――今更だが、最早魔法である。
腰が抜け動けない。このままでは『姫』に成る前に私は――竹槍さえあれば。
――彼女は動けない私の元へ悠然と歩み寄り、私は逃げる事も出来ずにいた。
「何が目的なの――私は、私は『姫』に成れない。魔法の竹を探さなくては…」
「あの時と同じだ――私の第七感が騒いで、危機を察知している」
「『姫』が危険だと?――」
「――お前にだ。『宮本かぐや』」




