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かぐや舞う  作者: 合川明日
♯ 1 『かぐや』と『姫』
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「それなら衣装いしょうしいな。私が黒で、『ひめ』が白で――変身へんしん口上こうじょうは…」


 彼女の性格せいかくって一体――それより、私もそれを?


「わかった。わかったから、いて!――貴女きじょのそのたけに、なにわった所は無かった?たとえば、まつえだいていたとか、うめの花がいていたとか?」


 われかえり、私の話を聞いたと思えば、さげすような眼で見られ、一体何を言っているのかと言わんばかりだった。


「――今、ここにったでしょう?竹に松の枝と梅の花が咲いて…」


「何を言っているのか。さっきのアレで貴女はおかしく――」


 彼女『おじょう』は、その綺麗きれいな白やぎんにもた色のかみをかき上げ棚引たなびかせた。


 私はただその動作どうさに、その髪に見惚みとれてしまっていた。


 そういえば、こんなに落ち着いて彼女を、『お嬢』をまじまじと見た事が無かった。


 そりゃ、女学生達がさわはずだ。かがやいているのだもの、本当に――。


 私はどうだろう。『姫』は。


 まともに見た事も無かった。自分の顔なのに――いや、ちがうか。


 『姫』もこんなに奇麗なのだろうか?それならいっそ――。


 『落ち着け!私!!』


「――そ、そうよ。私の『魔法まほうたけ』がまだ見つかっていないのだから。さがさなきゃ」


「何だ、まだ見つけていなかったのか?――そうか、まだか…」


 何故なぜ悠長ゆうちょうにしている彼女と裏腹うらはらに、かたれて来てしまった。


 さすがに遭難そうなんはしないだろうが、山で日が暮れたらことである。暗闇くらやみでしかない。


 ――!?何だ。逆立さかだよう感覚かんかくが、足から全身ぜんしんがって来た。


 その感覚が髪の先まで到達とうたつした時、私は咄嗟とっさき、それが危険きけん回避かいひするため合図あいずだとさとった。


 ――何故なら竹槍たけやりかまえた『お嬢』が、今にもらんとしていたのだ。


 薙刀なぎなたを振るう様、横から私のかお目掛めがけ――。


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