名前。
――――。
「――これで宝物も二つ目ですね、隊長」
「あぁ、これで我が姫もお喜びになるだろう」
「それにしても、さっきの奴等は一体?まさか、織姫の手下じゃ?宝物を狙って――」
「それは無い。あの雨女が宝物を揃えたとて…。が、無関係とも言えない。あの見てくれ――奴がまだ生きていれば、或いは…」
「或いは?――」
「どちらにしろ、乙姫の身柄はこちらに在る。妹を見捨てる事など出来るものか――」
――――。
「持ってみろ、この新しい『魔法の竹槍』を――」
『お嬢』から促され、彼女の持っていた魔法の竹槍を私は受け取り、彼女は変身が解け『西條舞子』へ戻った。
「やはり――」
――渡された魔法の竹槍では、私は変身しなかった。
前の魔法の竹槍でもそうだった。彼女が変身する竹槍を私が持っても変身はせず、私が変身した竹槍で彼女も変身しなかった。
――その魔法の竹槍は変身した者の専用らしい。それが今はっきりとした。
私専用の魔法の竹を探し出さなくては――。
彼女はどうやって見つけたのか。当然ではあるが、彼女は一本しか持っていない。
竹一本につき、槍一本――そういうことだろう。
「この竹は何処に?何か変わった事や、違いは有った?どうやって見つけたの?」
私は西條舞子へ竹槍を返し、彼女はまた、『お嬢』へ変身した。
「やはり、この竹槍は私専用か――私の竹槍。魔法の竹槍。名を『爆竹』」
名前付けたんだ。
「お前も、早く見つけるのだな――お前の新しい魔法の竹。『新竹』を」
ご丁寧に、私の竹槍にまで名前を――この際名前等どうでもいい。
私の話を聞いてなかったのか?
「竹槍も新しく成った事だ。心機一転、変身時の掛け声と振りを――」
いや、聞いてないな。これは――。




