光る竹がありけり
『松竹梅』――『魔法の竹』の可能性があるとすればこの竹しかない。
改めて見ると奇妙奇天烈な竹である。
おぞましい。何なら触りたくも無い程。
しかし、触らなくては解らない。本当に魔法の竹なら、触れただけで私は変身する。
もう一度『姫』に――。
「――これで、夫人を助けられる」
そう思い、松竹梅へ近づこうとしたその時だった――。
松竹梅が金色に光り輝きだしたのだ。
眩しい程の光に、私はまともに目を開けられなかった。
「――何が起こったの?」
光り輝く竹。これでは『かぐや姫』ではないか。
しかし眩しい。それの比ではない。
まるで私が何かに照らされている様だ。
――その光は徐々に収まり、光は竹からではなく、別の何かから照らされている事が分かった。
次第に見えて来たそれは、逆光であったが竹ではなかった。
山の頂上。松竹梅の前、眩い光に照らされ現れたのは人影であった。
人間――か?
――光は完全に消え、私は眩んだ目を治そうと強く瞑り、その間に一体何が起こったのか必死で理解しようとした。
私はゆっくりと目蓋を開き、それを確かめた。
――やっぱり人間だ。
まだ目がおかしいのか、その人物は光を放っている様に見えた。
いや、勘違いではない。確かに光っている。体全体を光が覆っている。
しかも、金髪だ――金髪の女性?か、長い髪を棚引かせている。
金髪については、驚きはしなかった。つい最近見た覚えがある。
しかし何に驚いたって、その人物の登場のしかたでも、一体何が起こったのか解からない事でもない。
その人物が、『姫』や『お嬢』にそっくりな事だった――。




