表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
かぐや舞う  作者: 合川明日
♯ 1 『かぐや』と『姫』
34/70

徒花

「このたけは、今後こんご戦争せんそうによる物資ぶっし不足ぶそく解決かいけつ出来できはずだろう。この量産型りょうさんがた品種ひんしゅ改良かいりょうしたあらたな竹が――」


 竹林ちくりんへ入り、竹にかこまれていたら思い出した――。


 私はここへ来たことがある――この竹林だ。そうにちがいない。多分たぶん、そうだろう――。


 そして、この竹は私の父がつくったものだ。たしかにそれは、それだけはおぼえている。


 このみょうちやすいふとさ、竹槍たけやり丁度ちょうどいい太さ――。


 いつの間にか竹槍専用(せんよう)の竹とっていたが、この竹は父が『今』のため、人々の為に品種改良して創った竹。


 何でわすれていたんだろ――それに、何かもう一つ大事だいじな事があったような。


 確か、子供のころ――駄目だめ、思い出せない。


 私は、魔法まほうの竹を探す事(など)忘れ、ただ山の、そのいただき目指めざした。


 記憶きおくに間違いが無ければ、頂上ちょうじょうにはあれがる――。


 ひくい山とはいえ、流石さすがに頂上までの道はけわしかった。


 しかし、私は無我むが夢中むちゅうのぼった。それを確かめる為に。


 この竹が持ちやすく、つかまりながら登り、そのおかげで登りれた。


 徒花あだばな――竹の花。


 父の創った品種改良された竹。創るその過程かていこった突然とつぜん変異へんい


 その竹は花をかせた――意味いみなどく。


 まつの様なえだえ、うめの様な花を咲かす。しかし、みきは確かに竹――『松竹梅しょうちくばい』。父はそう名付なづけた。


った――」


 いきえ、ようや辿たどいた山頂さんちょうには、赤く小さな花が竹から咲きみだれていた。


 やはりここは、この竹林には、私は来たことが有る――そして、この竹は父が創ったものだ。


「お父さん――」


 ――これが『魔法の竹』なの?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ