悪目立ち
週の真ん中水曜日。夫人の護送まで、今日を含め後3日。
その放課後――。
私は作戦の要でもある魔法の竹槍を取りに、百合女まで来ていた。
西條舞子からは、誰にも見つからずに道場まで来いと言われていたが、そんな事は無理であろう。
私は校門前で右往左往していた。
他校へ入り込む事がこんなにも勇気が要る事だとは思いもしなかった。
終業から時間は経ってはいるが、それなりに生徒は居り、このまま入っても目立つだけだった。
何度か来ているとはいえ、ここ以外の入り口は知らないし――。
さて、どうするか…。
校門前で悩み考え続け、何時まで経っても来ない私を見兼ね、西條舞子が校門まで探しにやって来た。
「思いっきり目立っているな――」
「いや~、どうしようか途方に暮れていたから助かったわ」
これは仕方ない事で、私は彼女に連れられ堂々と敷地内へ入って行った。
最初からこの方法しかなかった様な――二人で入れば何も問題はないだろうから。
――とは言え、彼女も彼女で、この学校基女学生達の間ではそれなりに人気があり、目立ってしまっていた。
唯でさえ袴姿の彼女だ、何時もより凛々しく見えてしまい、すれ違う女学生達は憧れの眼差しを向けていた。
さらに私も部外者であり、何故彼女と一緒に居るのかと逆に目立ち、肩身が狭い思いだった。
視線が痛い。
――ちょっと待って、目立っているのは全て彼女の所為ではないのか?
等と思ったが、今更もう遅いのであった。
目立ち過ぎた私達であったが、無事に道場へ着くことが出来、後は誰にも見つからずに魔法の竹槍を持ち出すだけであった――。
そううまく行くだろうか――。




