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かぐや舞う  作者: 合川明日
♯ 1 『かぐや』と『姫』
26/70

まさに――

 翌日よくじつ――。西條さいじょう舞子まいこから解放かいほうされた私は、私の通う学校、平塚ひらつか職業しょくぎょう訓練くんれん女子じょし学校がっこう(通称つうしょう錬女れんじょ)へ来ていた。


 おチョコ夫人ふじんも錬女の生徒であり、あこがれのまとでもある夫人のうわさで、学内は持切もちきりであった。


 学科がっかが違い、学年の違う夫人であったが、私達の学年でもそれは変わらず、それほど存在そんざいなのだった――。


 それはひとえに、生徒達がチョコレート目当めあてで夫人をしたっていたわけではなく、彼女の人柄ひとがらや、容姿ようしなど全てにおいて慕い、憧れていたからだった。


 それが夫人の所以ゆえんでもあった――。


 ――いたる所で噂話をするものだから、嫌でもそれが耳に入って来た。


 夫人は非国民ひこくみんりにはっておらず、旅行りょこうへ行っているだけだとか、みずかべに百合ゆり志願しがんしたとか――どれが本当で、何がうそか、彼女達も分かっていない様子ようすだった。


 とはいえ、西條舞子の言っていた事も事実じじつかどうかたしかめてもおらず、私もだんだんしんじられなくなってきていた。


 西條舞子は一体どうやってそんな事を知ったのか――。


「そういえば、夫人のご自宅じたくへ行ったのでしょう?――何か分からなかったの?」


「それが――夫人のご自宅を知っている者が一人もなかったのよ」


上級生じょうきゅうせいも居たのでしょう?それでも分からなかったの?」


「ねぇ~。でも、夫人ってなぞの多い人だから」


 このおおらかで、少しけたような彼女は、『福寺ふくじマサ(通称つうしょう、マサ)』。


 私の、心のともである。


 何故なぜ彼女の様な生徒が、この職業訓練学校建築科(けんちくか)に居るのかというと――。


 私にも分からなかった。どうしても教えてくれないのだ。


 ただ、彼女はとても力持ちからもちである。


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