彼女?
次の日――。
昨日の出来事が未だに理解出来ず、夢でも見ていたのか、狐につままれた気分だった。
結局、蔵にあった骨董品等は二束三文にしかならず、チョコレートは儚い夢と散った――。
魔女について、祖母や母に聞いてみたものの、それこそ昨日の出来事の所為で私が心配され、何か病気を疑われる始末だった。
世界を滅ぼす等口が裂けても言えなかった――。
すっかり忘れていたが、西條舞子が私の家へ訪ねて来た――それどころか、夫人の事もすっかり忘れてしまっていた。
あの金髪の女性の所為で…。
「西條さん、今日はどうしたの?決闘ならまた来月に――」
「何を寝ぼけた事を――忘れたのか?今日何をするのか」
「はぁ…。私のチョコレート…」
「そう、そうだ。チョコレートだ――このままだと、もう二度とチョコレートを食べられなくなるぞ」
「だから、それは夫人が…。夫人が…。夫人?――あっ!『おチョコ夫人』!!」
薄情と罵られた私は、昨日の出来事を話し、『第七感』という新しい名前を提案した――。
名前は私が考えた事にして――。
『筋は通っている』――そう言った彼女は、しばらくの間腕を組み、考え込んでいた。
彼女も思うところがあるのだろう――私もあんな話を聞かされたら…。
「――結局、何一つ分かってないじゃん。魔法が何か、何故変身するか」
「うっ…。でも、それが魔法だから――」
「でもまぁ、魔法が『第六感』に作用してか――確かにそうとしか言い様が無いな。それで取り敢えずは納得するか。今はそれどころじゃないからな」
事態は一刻を争う――そう彼女は言った。
私の家で寛ぎながら。




