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かぐや舞う  作者: 合川明日
♯ 1 『かぐや』と『姫』
12/70

非国民狩り

 『おチョコ夫人ふじん』――。本名、『天満あまみ・A・千代子ちよこ


 平塚ひらつか職業しょくぎょう訓練くんれん女子じょし学校がっこう(通称つうしょう錬女れんじょ)、家庭科かていか三年。花嫁はなよめ修業しゅぎょうため入学。


 この時(すで)に、女学校では花嫁修業、行儀ぎょうぎ修行(など)は教えてはおらず、職業訓練学校へ進む者も多かった。


 彼女の家は特権とっけん階級かいきゅうで、そこそこい階級、『二等にとう国民こくみん』に位置いちしており、『糖類とうるいあわれみのれい』が適用てきようされていた。


 そのためたび々錬女にチョコレートを横流よこながししており、ギブミー・チョコレートを体現たいげんしている人物であった。


 容姿ようし端麗たんれい良家りょうけ令嬢れいじょう。それでいて、誰にでもへだたり無くせっし、やさしかった。


 かぐやをふくめ、錬女生徒のあこがれであった――。


「おじょう。『おチョコ夫人』は、私達百合女(ゆりじょ)にもチョコレートを流してくれている人よ。私達、とてもお世話になっているかたで――」


「私達が食べていたチョコレートは、彼女が――」


 『国民こくみんり』――。鎖国さこくと戦争によって、贅沢ぜいたくや外国の物事が規制きせいされ、『いま』の状況じょうきょうに協力的でない人や物事を非国民(あつか)いしていた。


 さらにそれらを取りまり、さばいていた行為こういを『非国民狩り』としょうしていた。


 しかし、ちょっとやそっとの事では非国民狩りにう事はまずなく、まして特権階級にいたってはそのような事起きるわけがなかった。


そして、滅多めったにない事ではあるが、女学生じょがくせいが非国民狩りに遭うと、強制きょうせい的に予科よかれんおくられていた。


紅百合べにゆり』へ――。


何故なぜそんな事に――一体どうして?」


「それが、『MP』を使ったとかで…」


「たったそれだけで――」


 『MP』――。外国(せい)だが、その時女学生のあいだ流行りゅうこうしていた音楽を道具どうぐ


 ――数多くの音楽がたしなまれ、その中でも『シンディ』は乙女達おとめたちの心そのものだった。

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