黒く染る瞳汝は何を見て (( ・∇・)??)ワカンナイ
新生活の始まりで少々気に病む人はこの小説を読んでもいいかもしれません。
一話から見てくださいね。
「黒い瞳。黒色化か。」
暁はその応答をせず、二丁拳銃を構えすかさず撃ち続ける。
櫻木は槍で銃弾全てを弾き返す。
するといきなり暁は櫻木の視界の端に入ってきた。
下からくる蹴りは、槍を上空に弾き、そこから計8発の銃弾が迫る。
櫻木は咄嗟にトランプ1枚を銃弾に当てるように投げる。
そしてトランプはコインへとかわり、小規模の爆発が起こる。
たとえ小規模の爆破でも、そこから来る爆風は銃弾と櫻木を巻き込んだ。
あ、ぶな。
完全に油断してた。
櫻木は尻もちをつく。
しかし爆煙を気にせずに暁は撃つ。
煙から現れた銃弾は、櫻木の左腕を撃ち抜く。
そして偶然槍が櫻木の右横に刺さった。
櫻木は咄嗟に槍の持ち手に手が届くように跳ね起きる。
槍の回収。
その時には暁の姿は視界には映ってはいなかった。
暁は、二丁拳銃の銃口を櫻木の腹部に当てる。
そこからすかさず撃つ。
と思ったら、櫻木は途端に消えてしまった。
暁の目の前から、音もなく消える。
即座に櫻木の考えを巡らせ、暁は背後からの奇襲行動と決定させる。
暁が後ろを振り向く。
もし彼がマジシャンの能力を発揮するのであれば、恐らくこのときなのだろう。
体を茨に変化させ、地中に潜った。
しかしその考えが仇となる。
櫻木は、暁の背中を蹴り飛ばす。
ぐっ。という声が漏れる暁。
「残念だけど、これが灯台もと暗しというものかもな。」
櫻木はコインの爆発が起こる直前に、ダイヤのトランプを投げていた。
そのトランプは爆風で上空に舞う。
櫻木が尻もちをつき、槍で体を起こす瞬間、怪我した左腕を素早く動かし、そのトランプを手に取る。
そして暁が迫った瞬間そのトランプを暁の視界に映らせる。
相手が下から来るということを既に察していた。
だからこそ左手の力を少し抜くだけで、トランプが暁の視界に映る所まで計算していたのだ。
そして長らく久しぶりに発動した。
スキル ミスディレクション
1秒間姿を消す。
少し前のアップデートで、ミスディレクションはかなり弱体化をくらっていた。
発動は変わりは無い。
しかしスキル中は動くことが出来ないというクソ仕様に変わってしまった。
櫻木のあの一件から、プロゲーマーがマジシャンのミスディレクションを使った戦法が流行ったため、運営側が修正を施した。
確かにネタキャラがいきなり最強キャラになるのは、明らかに驚愕の出来事に変わりは無い。
その後は誰も使わなくなった。
しかしたった1回の騙し討ちは、戦略的にいい結果へと持ち運んでくれる。
櫻木は槍の間合いに、最速の技の間合いに入ったことを確認する。
槍は櫻木の背後から、暁へと向かって来る。
しかし暁はこの攻撃を二丁拳銃で防ぐ。
おそらく3フレームの攻撃。
それを人が出すことはかなりの難易度であるが、それを一瞬で見切る暁も只者では無い。
しかしその衝撃を受け止め、暁は勢いよく吹っ飛ぶ。
暁はそれでも冷静であった。
体勢が崩れた状態でも、撃ったのだ。
その弾丸は、櫻木の仮面をかする。
狙撃銃出ないのに、この正確さはかなりの腕前をしている。
そして暁は受け身を取り、後退する。
その時、暁はもう既に計画を実行していたようなものだ。
暁が後退する近くに、宵咲とジェームズが戦っている。
そして暁はその戦いに入る。
初めからの狙いは櫻木では無い。
元々彼らはジェームズを狙っていた。
暁はいわば時間稼ぎ。
もしくは足止めといってもいいだろう。
櫻木と戦闘をすることで、ジェームズとの共線を防ごうという魂胆だ。
それに宵咲は恐らく前回のマッチで倒しているからこそ、強さが分かるんだろう。
でもそれは違う。
暁と宵咲のすれ違い。
その一瞬、暁は宵咲の様子を見て驚く。
天蓋の中からうっすらと見える黒色の瞳。
そして宵咲は既に満身創痍であった。
ショットガンと刀は既にぼろぼろ。それどころかバイタルでもかなりの疲労が見受けられた。
しかし肝心なのは、ジェームズの様子である。
ジェームズは無傷であった。何事もなかったかのように二人に突っ込んでくる。
前門に虎後門に狼。
二人は最強の殺し屋と人間に挟み撃ちにあっていた。
「タタカウ。マダマダ。」
ジェームズは右足を地面に強く蹴る。
するとそこから亀裂が走る。
高密度の振動数と、そこからくる横揺れ。
二人は体勢を崩す。
「残念だけど。ここいらでお暇するよ。」
宵咲は暁の腕を掴み、櫻木の方向を見る。
櫻木は宵咲の首元を見た。
ネックレスのようにつけられた爆弾。
櫻木はすぐさま体勢を切り替える。
しかしすでに爆弾は発光し始めていた。
唐突の自爆。
それは宵咲以外は気が付くこともできない者であった。
爆発は広範囲に及び、櫻木はそれをもろにくらってしまう。
それでも危なかった。
早めに気付いたことで、櫻木のダメージは少なく済んだ。
[ボッド2自爆 ボッド1自爆]
「早めに攻撃しないといけない。」
「ドウシテ。」
何故自爆をしたのか。その理由は単純だ。
リスポーンには時間がかかるが、瞬時に拠点へと着くことが出来る。
早い話、防衛に急遽シフトチェンジしたのだ。
しかし櫻木は、先程の爆撃で動くことが出来ない。
ダメージも大きく、体力が一桁の状態。
一桁余っていることだけでもありがたいものだ。
[リクリエーター killボッド2]
[マインド killボッド1]
するといきなり二人のキルログが目に入る。
「あっ。今なんかピタゴラ作ったらリスキルで来たぜ。」
「うぇーい。」
リスキルの報告が櫻木に届く。
敵陣地の中で悠々に遊ぶことが出来る二人にあっけを取られた。
ガンフラ豆知識
リスキルについて
実はガンフラではリスキルすることが現実的に不可能な設定になっている。
リスポーンしてからはしばらく無敵判定がある。
また、全ての武器がワンパンでは構成されていないため、早い話確実なキルは不可能ともされる。




