VS薔薇の伯爵⑥ \( 'ω')/ウオオオオオアアアーーッ!!
外伝を作るか別作を作るかだったらどっちのほうがいいでしょうか。
僕的には外伝のほうがいいのではと思います。
「はあ、油断というものは自ずと帰ってくるものだな。」
薔薇の伯爵は茨でステッキを回収する。
「しかしこれも一興ともいえる。ここで終われば面白くもないからな。」
薔薇の伯爵は二人に向かっていく。
二人はそれを避ける。
薔薇の伯爵が地面と衝突し、土煙が辺り一面に舞う。
二人は距離をとるが、これが最悪の事態を巻き起こした。
薔薇の伯爵は土煙の中から現れ、コースターに向かってくる。
「っは。ようやくボスらしくなってきたな。」
コースターは自身の片腕をエネルギーで作られた剣に変化させ、立ち向かった。
「コースターさん。」
「君は彼と一緒に遊びたまえ。」
アンバラが近づくと真正面の茨が集結し、巨大なロボに化けた。
「あれって。もしかしてクリムゾン。」
茨でできたクリムゾンはアンバラに攻撃する。
当然武器も何も持たないため、コースターのようにノコギリやターレットがない。
だがそれはクリムゾンよりも恐ろしい戦闘兵器となっていた。
後ろの土がもりあがり、そこからクリムゾンがもう一体出現し、攻撃した。
アンバラはそれをかわす。
しかしもう一体も攻撃を仕掛けてきた。
アンバラは攻撃してきた腕に足を乗せ、そこから飛び、斧でコクピット部分を真っ二つに切った。
しかし攻撃した箇所から多量の茨が迫ってくる。
アンバラは後退するが、もう一体のクリムゾンがすぐそばまで来ていた。
クリムゾンはスピードと機動力が高い。
そのためアンバラの逃げ道を塞ぎ、そこから蹴ろうとする。
しかしアンバラは斧を使いクリムゾンの片足を斬り、何とか逃れた。
だが二体は同時に損傷個所を修復する。
クリムゾン・・いやクリムゾンRとしとこう。
あいつらはスペックが本家と同じ。
そして遠距離による戦い方を捨て、近距離特化の性能。
なおかつ不死身。
「おいおい、少し疲れていないか。」
「何を言ってるんだ。俺はまだまだいけるぜ。それにお互い様だろ。」
コースターと薔薇の伯爵はどちらも互いに一歩も譲らず相手の動きを先読みしつつ、激しい攻防を繰り広げていた。
コースターが剣での攻撃をすると、薔薇の伯爵がそれを受け流し、ステッキと茨の同時攻撃をすると、コースターは薔薇の伯爵の死角に素早く行き、そこからのカウンターを薔薇の伯爵は避け、相手の体勢を崩そうとするが、コースターが真っ先に近づき攻撃を入れようとすると、薔薇の伯爵はステッキで全体重を支え宙に浮き、そこからステッキで攻撃するがコースターはその攻撃を防ぐ。
そのような攻防をどんどん繰り返している内にコースターの動きが少しづつ鈍くなっていく。
ガンフラは本来スタミナという概念はない。
だがゲーム上以外にもスタミナが存在する。
フルダイブ型にもなるとほとんどの操作を脳で行っている。
だからこそなのだ。
脳における情報処理能力は限度が存在する。
普通の戦いではそこまで頭から湯気が出ることはない。
だが薔薇の伯爵との戦いともなると相手や茨の動き、攻撃した後の体勢や次にどう動くかの予測、さらに自身の攻撃からなるカウンターの対処。
相手の一挙手一投足を見極め行動することははっきり言って人間業ではない。
そしてそれがプレイヤー同士ならこうにはならなかった。
薔薇の伯爵は人工知能である。
情報処理能力はコースターよりも上である。
それに奴はコースターの瞳孔、呼吸、粒子モデルに置いた体勢の変化などを高速で取り入れ、それをオートマ化にすることにより、パフォーマンスはさらに向上することが可能となる。
そのため現在コースターとの近距離戦も行いつつ、クリムゾンRを操作し、アンバラと戦っている。
コースターが攻撃すると薔薇の伯爵はステッキを使い、コースターをアッパーカットするようにステッキを下から上へと高速に移動させた。
その攻撃は直撃し、コースターはそのままの勢いで宙に放たれた。
「まあ貴様は十分に頑張った。私と張り合うだけでも十分に恐ろしい。しかし、考えすぎだった。」
地面から一本の茨が飛び出し、コースターに向かっていく。
「まだ諦めないでください。」
アンバラは同じようにコースターに向かって斧を投げた。
「な、あいつらは。」
薔薇の伯爵は二体のクリムゾンRの様子を見る。
すると二体とも倒れていた。
「やっぱりあなたの正体が分かりました。」
「正体?」
「はい、あなたもあのクリムゾンみたいなやつと同じように、茨で作られた存在。」
薔薇の伯爵は驚く。
「クリムゾンが動かなくなった理由。それはあなたから出ている茨を斬ったからです。」
アンバラはその事実を伝えると、薔薇の伯爵はアンバラに向かって攻撃する。
薔薇の伯爵の拳はアンバラの体を貫通する。
「でも僕はただの囮だよ。」
狩人のスキル ハンティングバーサークはある隠し要素がある。
それは自身が斧を他者に与えると、自分の効果が打ち消されるが、そいつにもハンティングバーサークが使用可能となる。
一時狩人鬼ごっこというゲームが動画共有サイトでブームとなったそうだ。
そしてその応用で斧を持ち、別の人が使用するという裏技も発見する。
振り向くとコースターが斧を持っている。
その様子を見た薔薇の伯爵はステッキで防ごうとするが、もう斧は薔薇の伯爵の首に来ていた。
「もらった。」
コースターは斧の攻撃が入ったと確信する。
だが、奴はそれよりも遥かに上手であった。
「全く。貴様いい加減したらどうだ。あいつの言った通り茨でできているのは事実だ。だがお前は勘違いしている。」
「いつから私が」
「ほんきをだしているといった。」
薔薇の伯爵は体を低くさせ、斧の攻撃を間一髪しのいだ。
そして奴のシルクハットが宙に飛ぶときに、正体が分かった。
彼は茨ではない。
それは彼があえて偽装で分かりにくくしていたからである。
そうこれが本当の薔薇の伯爵だというべきだろう。
奴の頭部はバラの花束だった。
「さようなら」
薔薇から突如レーザーが飛び出す。
第2ラウンド 敗北
なんだよあれ。
新しい形態って。
どうするんだよ。
明らかにムリゲーだろ。
観戦席ではネガティブな発言が飛び交い、空気がどんどんと悪くなっていく。
だがこの四人はそんな態度を見せなかった。
[それでは第3ラウンドが開始します。]




