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最強の殺し屋は引退した後ゲーム廃人になるらしいです  作者: ドンドコ
ガンフラ 2章 咲くる芽伯爵なる凶者
38/204

VS薔薇の伯爵③ \( 'ω')/ウオオオオオアアアーーッ!!

最近マスターデュエルにはまっています。

 薔薇の伯爵戦

 開始から1分経過

 現在のプレイヤー数100/350

 「アンバラ、お前大丈夫か。」

 「ええ、とりあえず何とか。でも・・」

 アンバラはスキルで回復したとはいえ、満身創痍であった。

 しかし、彼の攻撃は薔薇の伯爵攻略に少しの光を与えた。

 無茶苦茶なやり方ではあるが薔薇の伯爵に攻撃できた功績は大きい。

 アンバラはそのまま立ち上がり、薔薇の伯爵の位置を確かめる。

 「やっぱりあそこまで、画面外付近まで吹っ飛んでいたのか。」

 薔薇の伯爵はショックグレネードにより、あそこまで吹っ飛んだのだ。

 それに奴は無傷という。

 もしそこまでいこうと思うならば、今度こそ死ぬかもしれない。

 「おいあんた、また行こうっていうのかい。」

 すると白髪のかっこいいおじいさんに声をかけられた。

 見た目を一言で表すならマフィアのボスのような見た目だ。

 「はい、勘ですが薔薇の伯爵は恐らくあそこにずっといるでしょう。」

 「なぜだ。」

 「なぜ?・・・勘なので分からないです。」

 爺さんはため息をつき、この場を去った。

 「あの爺さん、多分強いぞ。」

 「なぜです」

 アンバラはコースターに聞いた。

 「歩き方。」

 「歩き方?」

 「歩いているとき、あの人音とか立ててるか。」

 数々のプレイヤーの悲鳴がどんどん出ているためその音に耳を澄ますことは難しいが、確かに音がないというよりも音が低すぎるのだ。

 「そしてあの爺さんは多分弱点を知っているかもしれないな。」

 「その弱点って。」

 「茨の遠隔攻撃の時、妙におかしかったんだ。だって的は複数に絞って攻撃できるのにあいつは全体にまんべんなく攻撃できたんだ。」

 「てことは。」

 「俺の見た限り、ほとんどの茨は地面から出てきている。なら地面から出すのにはあいつの意思以外の方法でも可能かもしれない。」

 「まってください。つまり、あの攻撃は自動で行っているということですか。」

 「ああ、多分あの攻撃は地面の振動で感知してるんだろう。」

 地面の振動。

 そうか、あの爺さんが音を出していなかったのはその攻撃が地面の振動で感知していると知っていたからなのか。

 するといきなり薔薇の伯爵がよろけた。

 この場にいる全員が驚いた。

 ただ一人を除いて。

 「うーん62点だな。それにしても久しぶりだ。この猟銃を使うなんて。」

 そう、さっきの爺さんだった。

 この人はアンバラとの会話を終えた後、狙撃ポイントにつき、そこから薔薇の伯爵に撃った。

 一見からするとヘッドショットだが、薔薇の伯爵は茨で弾丸の軌道を少し変えた。

 薔薇の伯爵の攻撃を見たプレイヤーのほとんどはスナイパーライフルを構え、一斉攻撃をする。

 向かってくる弾丸を 薔薇の伯爵はいとも簡単に避ける。

 「たく、最近の若い奴は撃てばいいってもんじゃない。狙って撃たないと意味がないだろ。」

 爺さんはもう一度放った。

 しかし薔薇の伯爵はステッキで弾いた。

 「ほう、少しはやるの。だがそこからどうするんだ。」

 

 「ああ」

 「本当に」

 「愚かだ。」

 薔薇の伯爵は止まった。

 「いまだ、一斉射撃。」

 薔薇の伯爵が止まったため、プレイヤーはもう一度一斉射撃をした。

 だが薔薇の伯爵が一番強い理由はほかにある。

 薔薇の伯爵から来た無数の弾丸が突然跡形もなく消えた。

 この時、あの爺さんとコースターは身構えた。

 「さあ、きちんと戦おう。」

 薔薇の伯爵が無傷で立っているため、ほとんどのプレイヤーが焦りを感じた。

 「まっまだだ。もう一回撃てばなんと・・・」

 言葉が途切れた時に、隣にいたプレイヤーがそのプレイヤーをみる。

 「えっ」 

 彼女は唖然とした。

 そう、普通ならこの状況では起こることのないことであった。

 彼の額に銃痕があった。

 そして彼女もその光景を目にするだけで、結局蟀谷部分を撃ち抜かれ、死んでしまった。

 薔薇の伯爵の強さ。

 それはゲームボスではありえない成長機能があることだ。

 狙撃からの攻撃をインプットし、そこからの打開策をプログラミングで書き、そしてその機能を使ったのだ。

 そしてこれはガンフラ運営ではなく、薔薇の伯爵自身が作ったプログラムである。

 そしてその打開策として取った行動はカウンター。

 弾丸を茨で掴み、そしてそこから狙撃手に向かって弾丸を解き放った。

 薔薇の伯爵による反撃をほとんどのプレイヤーはその目にあい、結果的に壊滅状態へとなった。

 「なるほど。もう狙撃への対策をしてきたのか。」

 爺さんは近くにあった死体を蹴り飛ばし、反撃を防ぐ。

 しかし、迫りくる銃弾は死体を貫通させ、そのため爺さんは右手を負傷した。

 だがそれと同時にあることが起こった。

 コースターとアンバラは薔薇の伯爵との距離を取り、なんとか反撃から逃れることはできた。

 「なあ、これほとんどムリゲーだろ。」

 「確かに僕は苦手ですね。」

 コースターは様子を見るため、薔薇の伯爵との距離を詰める。

 その時にまたあの爺さんがこっちに呼びかけた。

 「おいあんた。少し手を貸してくれ。」

 しかしコースターは無視した。

 だが爺さんの方には向かず、こう聞いた。

 「なああんた、名前は。」

 爺さんは少し間を取り、「ハク」と名乗った。

 「じゃあさ、少し引っ込んでてよ。作戦はあいつから聞いて。」

ガンフラ豆知識

スナイパーライフルについて

ガンフラ内でのスナイパーライフルはサイトが1~10まである。

また猟銃ともなればアイアンサイト固定のため、少し上級者向けである。

だが射程と、発射速度、リロード時間やマガジン数はほかのスナイパーライフルよりかは性質上上である。

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