VS薔薇の伯爵➁ \( 'ω')/ウオオオオオアアアーーッ!!
最近暑くなってきました。
いやー昼はそうめんですね。
いやこれガチです。
「おいおい待ちなよ。」
薔薇の伯爵はプレイヤーに向かって次々と茨を使い攻撃する。
それらはまるで追尾してくるかのようで、背を向けて走れば死、避けようとしても立ち向かおうとするともう一つの茨が次々に襲い掛かる。
そして棘が茨に変化し、そこからでも攻撃してくる。
アンバラとコースターは襲い掛かる茨の猛攻を避けたり防いだりなどし、薔薇の伯爵に近づこうとする。
「残念ながらここまでだ。」
二人より先に薔薇の伯爵に近づいたプレイヤーがいた。
そのプレイヤーは薔薇の伯爵の背後を取っていた。
「しかし今日はいい天気だ。」
そう言った瞬間に、そのプレイヤーの真下から無数の茨がプレイヤーを貫通させた。
どうやら簡単に攻撃できる相手ではないようだ。
「どうする。お相手さんは攻撃させてくれなそうだが。」
コースターは茨を対処しながらアンバラに聞いた。
「そうだね。もしかしたら何か突破口があるかもしれない。」
「突破口?」
コースターが疑問に思う。
それをアンバラは感じ取ったのか、あるプレイヤーを指さす。
「なるほど。茨という特性を利用するんだね。」
そう、そのプレイヤーは火炎放射器で茨を焼いていた。
茨といえど植物。
炎を使えば容易く対処できる。
だけど多分それは逆効果かもしれない。
炎そのものが弱点だ。
なぜなら、それは物量で対処できる。
確かに植物には炎ということについては賢い判断だ。
しかし、目の前に炎が広がっていても、前方は何も見えないじゃないか。
するとそのプレイヤーは地面から出てきた。
そしてあっけなく死んでしまった。
アンバラはコースターにある作戦を伝えた。
コースターはそれに納得し、作戦を実行した。
アンバラは弓矢に切り替え、茨に当てる。
茨はどんどんと燃え上がり、攻撃速度が激減した。
しかしそのまま別の茨が襲い掛かる。
「てめーら、少しは大人しくしたらどうだ。」
コースターはミニガンを取り出し、前方に適当に連射する。
茨には多少当たっているが、ほとんどは地面に当たっている。
一見めちゃくちゃな攻撃方法ではあるが、これにも理由がある。
コースターが連射をしている間、アンバラは薔薇の伯爵に近づいた。
コースターの連射攻撃はただばかすかと撃っているわけではない。
彼のやり方は簡単に言えば誘導しているのだ。
連射により攻撃方法による制限を付ける。
銃弾をばらまくことは一見ただの消耗であるが、銃痕や射線、そして銃声は相手がそこに居ると思わせる。
そのため、注意は自身の方向に向く。
つまり、囮となったのだ。
バトロワやFPSでも敵の注意をひければ味方がアシストする。
コースターは引き続き撃ち、アンバラの認識を薄くさせる。
「アンバラ、とりあえず後二分はひきつける。その間に奴を倒せ。」
コースターはアンバラに託す。
「制限時間は二分。少し地雷に行こう。」
アンバラはスキル ハンティングバーサークを発動する。
服は赤黒く、目は赤く染まっていき、血塗られた斧が右手に出現する。
HPを1にし、攻撃力・移動速度・反応速度をMAXにするスキル。
「ああ、哀れだ。実に哀れだ。」
薔薇の伯爵はアンバラの存在に気づき、攻撃をアンバラに向ける。
無数の茨が全方向に向かってくるが、アンバラは前方に向かって攻撃し続けた。
1,2本、3,4本 いや、100同時に来てもアンバラは足を止めず茨を切っていった。
一直線に薔薇の伯爵に向かって走っていた。
「勢いを止めれば楽だろうに。」
そして今度は地中から茨が飛び出た。
アンバラはその茨を足に乗せ、そこから大きく蹴った。
大きく蹴り、アンバラは遠くまで飛ぶことが出来た。
「ふ、無意味なことを。」
薔薇の伯爵は茨を波のように繰り出す。
その光景を見たアンバラは前かがみになり、地面に着地した。
そしてその攻撃を紙一重に躱し、そのままの体勢で走った。
「遅いよ。認識が。」
アンバラは下から這い上がるように斧を振りかざした。
が、薔薇の伯爵は自身の持つステッキで攻撃を止めた。
「残念だったな。君はあと一歩であった。」
「ああ、そうだね。僕だとあと一歩だったね。」
アンバラは地面に何かを落とし、ハンティングバーサークを解除する。
「さようならだ。」
薔薇の伯爵がそう言った瞬間、アンバラを中心とした衝撃波が発動した。
アンバラと薔薇の伯爵はお互いに吹っ飛ぶ。
「まさかショックグレネードを使うなんて。思いもしなかったよ。」
吹っ飛ばされたアンバラをコースターが受け止める。
薔薇の伯爵は茨をクッションのように使い、この事態をやり過ごす。
「大丈夫かアンバラ。」
「大丈夫です。スキルで回復しています。」
アンバラはこういうときもあろうかとショックグレネードを持っていた。
そして斧で攻撃したときにショックグレネードを設置。
そこから薔薇の伯爵から距離を取ったのだ。
しかしこれは最善手でもあり、最悪手ともいえる。
なぜなら、薔薇の伯爵との距離を開いたからである。
ガンフラ豆知識
投擲具について
ガンフラでは主にグレネードが一般的ではあるが、中には閃光弾や煙幕、そして特殊な投擲具もある。
また、職業によってはその職業限定のものまである。
特に軍人のパッシブは投擲具を+1種類持つこともでき、スキルでは発煙弾というものがあり、その効果は最強武器の入った物資を送ってくれるという。




