勝利フラグと敗北フラグは変わりやすい (;゜Д゜)エエーー
もーいーくつねーるとー
正月すぎちゃった。
というわけで前書きは以上
後書きには番外編(仮)をお届けします。
櫻木は考えた。
この戦いでは櫻木が圧倒的に不利である。
理由の一つは現実との差である。
さっきまでマオが使っていたラプラスは、実際のところ仮想現実ならではのものである。
現実と仮想現実では圧倒的に物理エンジンによる差が非常に大きい。
簡単に言えば、現実にあるものがここにはないのだ。
例えば、ボールを上に投げる。
普通に考えるならば、そのまま下に落ちると思われるが、その時にかかる物理エンジンは、現実と仮想現実とでは違う。
現実で考えると、上までいったボールは重力を受けるが、それ以外にも風や空気抵抗などといったものが加算される。
それに、ボールを投げる際にかかる力や体の向き、回転をかける力も加算される。
現実ではボールを投げるだけでも、このようなものが全て関係する。
だけど仮想現実では、ボールを投げる時重力しかかかっていない。
いやがちでそれしかない
ボールが落ちる場所も確定してるし、風もないし、空気抵抗は加算されないし、力も投げる向きによって決まっている。
プログラムって恐ろしい。
現実と仮想現実ではこのようにありとあらゆるものが変わっている。
つまり、ゲーム内で現実思考で考えてしまうと、圧倒的に不利になる。
しかもマオさんは俺と違ってこのゲームをかなりやりこんでいる。
物理エンジン(仮想現実)では無意識に何処に行くのかが分かってしまう。
考えてみてくれ、もはやチートの領域だろ。
しかもこれまた重火器だぞ。
普通の武器だとコテンパンにされてるんだぞ。
重火器だとさらにその上だよ。
だから今はこの戦いに慣れるしかない。
まあ現実みたいにコンテニュー不可じゃないからトライアンドエラーはやりたい放題なんだけど。
「おいアルターエゴくん。そんなにジロジロ見てどうしたんだい。確かに僕君ちゃんさまは女だけど、現実で捕まることをここでしても嫌がるだけだよ。」
マオは誇らしげに紳士なポーズをするが、櫻木は無視して、こう聞いた。
「そんなに見てませんよ。だいたいどうして男なんですか。」
「それはゲームの中で男の方がかっこいいからだよ。」
マオは大声でそう言い放つ。
理由が小学生だ。
もしくは2次元推しの変わった野郎。
「しかし、そう喋っているのなら、もうとっくに試合は僕君ちゃんさまはもう勝ち確定なのだよ。あと僕君ちゃんさまは正直主語として少しどうなのかと思う。」
今更かい。
櫻木は心の中でツッコム。
「というわけで、ほかの方が良いかと思うのだが、アルターエゴくんは何がいいと思う。」
「じゃあ間を取って吾輩とか。」
「いやあれは少し野蛮な感じだな。もう少し創英角ポップ体のような感じがいいな。」
「いやテキスト変えても一緒でしょ。」
「何を言う。吾輩なんて明朝体でしかちゃんと表せれるけど、ゴシックとなったらどうだい。字が潰れるだろ。デジタルならまだしも、アナログだともう見えないに決まっている。だから私は吾輩を反対するというコマンドに一票投じなければならない。」
「ただの自己判断じゃないか。」
「自己判断で結構。」
そう言いながらマオはエネルギー銃を連射する。
櫻木は避けながらマオとの距離をとる。
するといきなりマオはエネルギー銃を捨て、ロケランに切り替える。
櫻木はそれに気づき、左手にある剣を投げロケランを破壊しようとした。
しかしマオはそれを櫻木ではなく、投げられた剣に向かって発射した。
放たれたミサイルは剣に当たり、そこから爆風が発生した。
両者ともに、爆風により運ばれた煙の中に入った。
櫻木はマオとの一騎打ちともう一つの剣を探しに入ったが、辺りは灰色の景色が広がる。
するとある物音がした。
ゴロン・・・ゴロン・・・と何かが転がってきた。
それはマオのロケランであった。
櫻木は嫌な予感がして、そのロケランを蹴り飛ばす。
すると蹴り飛ばしたロケランの中から何かが落ちる。
そこに落ちたのは大量のグレネードだった。
その後に強烈な爆発が起こり、そこを中心として、煙が晴れていった。
「ああー。なんだ。生きてたんだ。」
マオはため息をついたかのような感じで櫻木の目の前に現れる。
「姑息ですね。マオさんって。」
櫻木は武器をしまい、マオに直接言った。
「ははは、そうでしょ。今の位置って完ぺきだったのに、まさか私の近くまで蹴り飛ばすとは思わないよ。」
マオは素で笑った。期待通りの動きだったからかもしれない。
「だけど、それでも油断してくれるなんて思いませんでしたよ。」
マオはその発言を聞き、すぐさまエネルギー銃を構える。
だけどマオは焦ってしまった。
まずマオにはいくつかの失敗があった。
一つ目はロケラン爆弾。あれは最悪マオにも被害が及ぶ。また、グレネードの量の調整もある。
二つ目は姿を現したこと。いくら死のすぐそこまで追われても、流石に姿を現すなんて舐めプにもほどがあるだろう。
そして三つ目は、櫻木が武器をしまったこと。
櫻木はマオに向かってあるものを投げた。
マオはそれを標的にし、そこから撃った。
マオからは少し遠い位置にあり、鉛直上に動いていたが、マオはそれをいとも簡単に撃ったのだ。
するとマオは吹っ飛んだ。
その光景は誰もが度肝を抜かれた。
だけどその中で冷静な者が一人いた。
それは、櫻木であった。
「お返しだよマオさん。前にやった物理エンジン攻撃の。」
櫻木はいつの間にか手に持っていたワイヤーを捨てた。
そのワイヤーは黒く焦げていて、触れるとやけどしそうであった。
櫻木はマオに近づきながら、武器を取り出し、ブラックデーモンを銃型に変形させる。
「いやー、やられたよ。まさかあんなことを起こそうとするなんてね。」
マオはもう立てないほどの重症であった。
片足が無くなっており、服は半分焼き焦げている。
「でも、この勝負は私の勝ちだ。」
すると櫻木はいきなり倒れた。
背中に剣が刺さり、HPが0になった。
キルログでは櫻木は倒されたことになっている。
この勝負は1対2で、マオの勝利となった。
番外編 正月の罠
正月
それは日本の伝統行事であり、キリスト教での安息日を意味するかのように働かない日をさす。
ちなみにこの日に働くと働きどしになるかもしれない。
それに子供たちが期待しているのはお正月だからのお年玉。
そう、お年玉。
課金じゃあああああい
ゲームでは正月限定やら新キャラ出たとかなどのパチンコ屋の新台が出ましたみたいな感じで商売する。
とあるゲーム会社務めのMさんも「いや、ゲームの大半の売上ってなんだと思います。ほん数?違うプレイヤー達の課金によって会社があるわけですよ。世界的大ヒットなものでも課金コンテンツなんかあるでしょう。それなんですよ。だいたい2次元にお金貢いでも、そのお金は社長の懐に入るんですから。」
※この後書きは全年齢対象です。
そう、櫻木もまさにそれであ
「なんかパッとしないな。」
櫻木はテレビの特番をただ見ていた。
・・・・・・
皆さん、良いお年を。




