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最強の殺し屋は引退した後ゲーム廃人になるらしいです  作者: ドンドコ
ガンフラ 7章 迅速火口 レジスト運命
188/204

何世紀も生きてる ·̩͙꒰ঌ( ˙꒳˙ )໒꒱·̩͙ファーー

これで今年の連載は終了です。また来年の更新は二月から。

 アクセルロードは紅く燃え盛る。

 明らかに姿が違う。炎のエフェクトが体中から出ていくこの感じ。

 まるで今までのが前座のような。

 「よく考えたら炎が全身から出る覚醒っていいですよね。」

 「そうだな。」

 おもわず櫻木もうなづいた。

 

 アクセルロード【フレイムアウト】

 体力が4割以下になった時に、アクセルロードは形態変化を行う。本来の消費スタミナを大幅に上げ、攻撃力、アジリティを大幅に上げる。本来のボスバトルに入る前のコンピュータでは最高速度をゲーム内で記録し、むしろそのラグでゲーム自体が一瞬かくついたこともあった。

 だがそれによる機能の上方修正、もといボスバトルの仕様変更によってすべてががらりと変わる。アクセルロードは一度形態変化によるナーフがなされている。もとは体力が六割以下であったが、それだとすぐに全員が死ぬという最悪の事例が何度も発見された。しかしそれ以降これといった弱体化はない。

 そもそもアクセルロードは操作性が悪い悪ボスとプレイヤーから言われている。とくに形態変化後、一歩踏み出すだけでマップの端近くまで行くほどだ。スピードが速くプレイヤーには精密な操作性を要求されるといったものとなった。

 だが中に入っているのは人ではない。いや、たった今人となった人工知能だ。もうそういった弱点も無に帰した。


 アクセルロードの拳が彼ら二人の目の前を横切る。

 そしてそのまま爆発が引き起こされる。

 ちょっと待て。さっきとまるで違う。

 その思考のさなか、カカシ12はアクセルロードの蹴りをくらう。その瞬間にも爆発は引き起こされ、さらに遠くへ吹っ飛んだ。

 こいつ。攻撃とかじゃなくて動きが速くなってる。それに今の爆発、直撃してもそうでなくても爆発するとかどうなってんだよ。

 するとアクセルロードの足のマフラーから黒煙が排出され、辺りを埋め尽くす。

 視界封じ。とすればここか。

 櫻木の読み通り、アクセルロードの攻撃が出るところにカウンターを決めるが、問題はその攻撃最中でも爆発が起こるということに、櫻木は気づいていなかったことだ。

 櫻木の蹴りが入り、アクセルロードが煙の中から姿を消した瞬間、櫻木の横で爆発が起きた。

 煙は晴れるが、その爆発を櫻木はくらってしまう。

 そしてもうアクセルロードは櫻木の近くまでおり、蹴りの体勢に入っている。

 「まっだだよクソったれ。」

 向こうからシャベルが飛んでくる。

 尺反展開

 シャベルを掴み、カカシ12が戻ってくる。

 するとアクセルロードは足であるタイヤを地面に強くたたく。

 櫻木は察知するがもう遅い。

 地面は爆発し、アクセルロードは爆風でカカシ12に向かう。

 そして拳を作り、カカシ12に拳を振るう。

 カカシ12はすぐさま反転させ、防御姿勢を取る。

 しかしその前に一つの剣がアクセルロードの体の中心に刺さる。

 「目離すなよ。トランプ投げなんざ投げナイフより簡単だって、最近プレーしてて思うんだから。」

 全部ブルに当てる感じでな。

 櫻木は5枚のトランプを剣に向かって投げる。

 5枚のトランプが全て剣と同じ位置に突き刺さる。

 「じゃあな」

 櫻木が指パッチンした瞬間すべてがコインに変化。

 コインは小規模の爆発を連鎖的に引き起こしていく。 

 しかしその爆発はアクセルロードからすれば無傷ものである。

 奴はすでに剣を引き抜いており、むしろ装備している。

 「ふ。」

 アクセルロードは笑う。

 「何がおかしい。お前もお前でここいかれてんのな。」

 「いや、何も違わない。今この瞬間に私は誕生したようなものだからね。人間(レッサー)。」

 「レッサー?それはどういう意味だ。」

 「おおと。それはレッサーという言葉を初耳したということか。なら失敬、ちゃんと劣化版と言えばよかったな。」 

 「レッサーの意味を聞いてるんじゃねえよ。人間をそう呼ぶ理由が知りたくてね。人工知能って人の下位互換の存在だと思ってるからね。」

 「おや。それはジョークですか。まあいいです。その話もやめにしないと、強襲されたら元も子もない。」

 「視界を知ることができるやつに何が言えるってんだ。」

 櫻木は素早く腰に銃を置き、ガンマンがやるクイックファイアをこの土壇場で行った。

 しかし剣でその銃弾は弾かれる。

 「それともう一つ、爆発は直撃でも軌道でもない。起点はいつだって、火種となるガスをそこにばらまいている。要はガス爆発なんですよね。だから元居た場所にガスをまくことなんてできるんですよね。」

 その一言で櫻木はすぐに離れようとする。

 「まあ嘘ですがね。」

 アクセルロードは剣を手放し、人差し指を持ち手の先に当てる。デコピンをする要領で。

 するとそこが過剰に爆発し、剣はまっすぐ櫻木に向かっていく。

 その時、剣はもう一人のプレイヤーによって防がれる。

 「だめだ。尺反展開は使えない。なら、獅同喧嘩(しどうけんか)の型でぶっ潰すしかない。」

 「獅同喧嘩ですか。」

 

 「ごめんそれなに。」

  櫻木だけが知らなかった。

ガンフラ豆知識

アクセルロード【フレイムアウト】について

アクセルロード【フレイムアウト】はアクセルロードの体力が4割以下になった時に起こる形態変化であり、形態変化後攻撃力、敏捷性が大幅に上昇する。また自身の攻撃が全て炎属性となり、直撃またはそこまでの軌道に爆発を生じさせる。また爆発ダメージをすべて無効にする。

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