日外の反響音 ♪♪♪ ヽ(・ˇ▽ˇ・ゞ)アー
現在深夜作業中。
今のは閃光。
2人の視界が眩い光によって遮りられる。
あれ目玉かと思ったけど、バイクのライトか。
にしては強い。警戒して離れるか。
すると二人の視界に違和感が走る。
「カマボコさん。今なにかノイズらしきものが。多分閃光ぎれだと思いますが。」
いや違う。今のはあいつの視界ジャックか。
閃光が徐々に切れていき、辺りが見渡せるようになっていく。
うっすらと見えた視界に二人は困惑する。
見えてはいる。おかしいのは、自分の姿が映ることだ。
まさか前の強化版かよ。しかもかぎ爪じゃない。
アクセルロードは拳を作り、加速し突っ込んでくる。
櫻木はガードするが、アクセルロードは手の力をゆるめ、櫻木の頭を掴むと前かがみになり、地面に引きずって進む。
櫻木は頭を強烈に打った後、トランプをコインに変え、タイヤに当てる。
タイヤが爆発し手を離した瞬間に、櫻木は片手を地面につけてアクセルロードの顔を蹴り飛ばす。
この時、櫻木の足に金属片が刺さる。
あれって。あいつの爪じゃねえか。
まさか閃光後に普通の手になっていたと思っていたが、自分の爪を折って、隠し持っていたのか。
アクセルロードが足に刺したときエンジンがかかり、再度加速する。
まずい。今この状況で加速すれば、金属片は足を通りそこから心臓まで到達する。
そうなればゲームオーバー。
櫻木は足を自身の手元にもっていこうとするが、それよりも先にシャベルがアクセルロードの背後から飛んでくる。
だが彼はそれを理解しているかのように軽々と避けた。
いやでもこの隙が欲しかった。
シャベルは櫻木とアクセルロードの間に入り込む。双方の視界がシャベルによってふさがる。
金属のブラインド。その刹那の視界妨害がアクセルロードに刺さる。
カード調整完了。
アクセルロードの腹部に槍が突き刺さる。
櫻木はシャベルを避け、両手でつかみ体をひねる。
金属片はすでに手から離れており、櫻木はそれを抜き取る。
あぶねえ。今の一瞬がなかったら、J,Q,Kは発動できなかった。
J,Q,Kは発動中サブウェポンを対象の武器に変更。その武器の耐久値が0になるまで使用できる。だけど問題はその耐久値は持続的に減少する。しかも一回攻撃すればかなり消耗する。
まさか知らぬ間のアップデートで消耗スピードが速くなるとは思わなかった。
もちろん他スキルとの併用は可能だが、効果は半減し火力もダウンといった具合だ。
でもこれで拘束は解かれた。ただ今は攻めれない。
あいつカウンター決めるつもりだった。いくら瞬発力が勝っていても、持続的な加速は得意ではない。もしカウンターが来るとわかってカウンター返しをしても、それを平然と返してくる。
事実。AIは人の百手先を読むことができる。
長年と続くボードゲームでのAIと人間の歴史。すでにAIは人間に負けることはないと断言されるほど、技術は洗練され、強く進化し続けている。
かくいうアクセルロードの中身、ゴーストナンバーⅡは一般で使用されるAIの上位互換種。同じ機械である即興性のなさが弱点であるが、その弱点はどんどんと消えかかってきている。
そして櫻木は気づく。あいつは動かない瞬間にとどめを刺す。もしくは、適応される前に叩く。
こいつは攻撃をしないんじゃない。さらなる高みに行くことができるから攻撃しない。圧倒的傲慢な態度から来るものだ。
早く倒す。
櫻木はシャベルと槍を拾い、両手で構える。
それに呼応するようにカカシ12は運命機器に守護の運命をセットした。
両者一斉に走り出す。
アクセルロードは櫻木に金属片を飛ばし、カカシ12に向かう。
やっば。半分別の視界だから情報が吸収しにくい。
カカシ12は拳が空振り、腹に一撃をくらう。
背後で櫻木が上から降りかざすようにシャベルと槍を強く投げた。
もちろんわかっている。このあとアクセルロードの動きが。
俺はそこを撃つ。
櫻木はすでにコインに変え、指の上に置く。
アクセルロードは双方を片手で振り返りながら上にはじく。
そしてカカシ12にうしろ蹴りをし、離れさす。
櫻木はすでに射程圏内に入った。コインを飛ばし、走る。
簡易的な曲線を描くコインは、ゆっくりとアクセルロードに近づいていく。
足を止め、拳を腹横にもっていく。
賭けだ。
無生が放たれ、コインに直撃しながらアクセルロードに向かう。
コインは爆発し、櫻木の拳に被弾する。しかしその勢いは止まず、アクセルロードに向かっていく。
しかしアクセルロードは櫻木の手首を掴み、手首を360°回転させ、無生を防ぎ櫻木を転倒させた。
一撃が重いものの対処法は、それ以上の力で迎え撃つか、相手の力を流すといった二種の方法がある。
現に無生の対処は基本避ける。なにせためが長く、一撃も少し遅い。そのため攻撃を防ぐには無生を放ち相殺するという使用者限定の封じ方しか残っていない。
しかしアクセルロードは自身の長所をここで生かした。関節部分の無上限駆動。人間にはイメージできない彼なりの対処をここで行った。
そしてアクセルロードは槍を手に取り突き刺す。
尺反展開
槍は粉々に砕け散った。
一つのシャベルが、破壊した。




