chipichipityapatyapadubidubidabadaba (◉π◉) huh
ミリスパ編始まりました。
かなり久しぶりな感じがします。
そして今回新キャラに少し頭を悩ませました。
タイトルはてけとうです。
都内某ビル
ファルコエンタテインメント(株) 本社 ゲーム開発部
「インベーダー?それって昭和のシューティングゲームのひとつだったっけ。」
「違いますよ真央さん。最近話題になってるゲームプレイヤーの呼び名ですよ。」
マオはパソコンでミリスパのサーバーを監視しながら、後輩の話を聞いていた。
「何でも海外で作られたウイルスの1つで、そこに現れればそのサーバー内の情報を全て掻っ攫うらしいんですよ。ほらこの記事にも書いてますよ」
彼女はスマホの画面を真央に見せる。
「別に君はデザイン担当だからさ、pixiv見ててもまあ問題ないと思うけれど。」
彼女は慌てて画面を戻す。
「とはいえこの最終回本当に良かったよね。」
「今のは忘れてください。あとまだ読み終わってないです。」
「そうだった。一昨日までデスマーチだったからね。」
※理由:新作ゲームの最終確認+外注されたシステムとデザインの構築
改めてネット記事を見ると、確かにここ最近サイバー攻撃を受ける企業が多発している。
最近では大手の出版社もやられたそうだ。
「しかもデスマーチが終わった後に、別のゲーム会社先の人から攻撃を受けたって。サービス復旧に1週間かかったとか。」
「なるほどね。」
マオはそう言うと、考え込む。
「一応注意喚起だけ促しておこうかな。」
その夜
櫻木はメールで急遽ミリスパに呼び出された。
「今回は珍しく欠けてるんだな。」
「まあな。今盆休みだろ。みんなそれぞれ事情があんだよ。」
櫻木よりも先に来ていたパンプキンは、近づきながらそう言う。
「教師も休みがあるんだな。」
「もう退職したよ。今は教育関係の仕事をな。まあそれでもかなり欠けてるけどな。」
確かに、集合時間はもう過ぎている。今ここにいるのは俺とパンプキン、ブックス、BPしかいない。
でもアメイリさんが居ないのは正直ほっとしている。
この前のこともあったからな。
「いやはや遅れた遅れた。」
マオは奥から現れ、笑顔で来た。
「マオさん遅刻。」
「ごめんね。ちょっと色々ごたついてて。」
「色々ね。」
「まあね。それに今回は運営からのメールにも記載されていた通りのこともある。今回はそれの再確認。あとは嬉しい知らせと悲しいお知らせ。」
「ちょっと待て。後半に何か重大なものが隠れていたが。」
「じゃあ先に今起こっていることの確認ね。」
「無視をするな。」
パンプキンの今の一言を無視し、マオは説明を続ける。
「まず初めに他のゲーム会社やオンラインサービスを行っている企業からも忠告が入り、名前がないプレイヤーを見つけ次第、すぐに通報するように呼びかけている。」
始めこの話を聞いた時、櫻木はあのプレイヤーではないかと考えた。
しかしそれを今言及するのもどうかと考えたのもあるが、アメイリと親睦な関係を築いていることを知っているため、あえて言わないことにした。
「まあその知らせは前にも伝えていたから終わり。じゃあいいニュースと悪いニュース。どっちから聞きたい。」
マオの提案に、ここにいる全員は悪いニュースからと一致で賛同した。
「じゃあまず悪いニュースから、このたびBPさんはこのクランを抜けます。」
「お疲れ様です。」
二人以外全員絶句していた。
「ちょっと待て。それどういうことだ。」
「そうです。どうしてですか。」
パンプキンとブックスはBPに近づき、理由を聞こうとする。
「・・・・・シゴト」
なんとなく察した。
「BPさん。もともとアメリカのプロゲーマー集団の一員だからね。ここから先のキャリアを考えるとミリスパをやめたほうがいいのではとなったわけだよ。」
訳ありすぎるだろ。
「なるほど。じゃあランキングも変わるのか。ん。これがいい知らせか。」
「違うよ。もう一つは、BPさんに変わる人がここに来ることだよ。」
「なるほど。つまりランキングで11位の人がここに入ってくるってことですね。」
「そういうこと。そしてそれを発表したら、我先に全プレイヤーが押し寄せる事態があって、一瞬パンクしかけた。この時期のプレイヤー人口マジで舐めてた。」
マオは顔を暗くさせながらそう呟く。
明らかに疲れが顔に現れていた。
「それでそのプレイヤーは。」
パンプキンの問いかけにマオは答える。
「では今から紹介しよう。どうぞ。」
マオが手を伸ばすと、そこには黒い鎧騎士が立っていた。
な・・・なんだこいつ。
「あれに出てましたよね。メイドインアビスの。」
「どちらかと言えばエルデンリングの夜の騎士にしか見えないが。」
「いやそれよりも、こいつ名前ねえじゃねえか。」
パンプキンは目の前にいるプレイヤーネームを確認すると、櫻木らに伝える。
確かに、名前がない。
「貴様、何者だ。」
・・・・
静寂が流れた。
でもこれでわかったことが二つある。
一つはあのプレイヤーではないこと。もしこのまま静寂を貫こうとすることもなければ、初めにアメイリさんとの関係も話すことだろう。
そして二つ目は、勧誘したやつもしたやつで頭がない。
「安心しろ。空白にすることもまあできなくもない。それにもしかしたら名前の最後に.netが付いているはずだ。」
「それ改造ポケモンなんよ。」
「まあ冗談はさておき、こいつを今からボコす。不法侵入したやつだからな、ある種のイジ・・・いやレイドバトルだ。」
一対多でぼこぼこにするつもりだったんかい。
「名は・・・鈴浦。」
黒い騎士は声を出す。
「戦闘は良い。手始めに、そこの代替わりと戦ってやる。」
すると二人の姿が突然と消えた。
まさか、今のはこのまえのハッカーが見せた、強制戦闘の。
BPと鈴浦は射撃場を突然転送された。
確かに。通報案件だ。こんな無理やりなハッキングもまさか今ここでお目にかかるとは。
「戦うか。それともおとなしく終わるか。」
しかも英語で話してきた。というよりあの時も複数の言語を使ったのか。
まるでこいつ、人じゃない。だからこそ最後の戦いの相手としては面白い。
彼のプロゲーマーとしての魂に火が付く。
「戦おうか。新しい戦闘スタイルの私と。」
鈴浦
それは、現在行方不明となった17歳の女子高校生の名前である。
裏話メモ
BPは昔からのFPSゲーム「バスター」のアメリカ代表選手です。
また、格ゲーもやっております




