表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最強の殺し屋は引退した後ゲーム廃人になるらしいです  作者: ドンドコ
ガンフラ 6章 進む道。生まるる偽物の逸話
173/204

インフレしていくと旧キャラを出すかどうか迷うが結果的に旧キャラも強くなっていくからどのみちバランス良くなる ( ˘꒳˘)フン

GF最近ハマってます

 張り詰めた空気の中、両者武器の照準を向ける。

 引き金は引いていない。

 いつ引くか。それは互いに探っている最中である。

 アメイリさんの透明化はプレイヤー以外にも使えた。問題なのは投擲具といったグレやフラッシュといったものが可視化されない点だ。

 櫻木は警戒を強める。

 投擲具は手元から離れている。

 そのため位置情報を掴むことはできない。

 もちろん手りゅう弾や閃光弾といったものは起爆させる際にピンを抜いた音が発生する。

 しかし透明化状態の際その音も消える。

 また、先ほどのように櫻木はとっさに目をつぶり閃光の効果を防いだのだ。

 しかし現在は強烈な耳鳴りが襲っており、聴覚情報は遮断されている。

 聴覚情報を遮断されているため、音の判断も不可能となる。

 でも弱点はある。なぜならこの透明化にはインターバルがなく、複数の発動が可能。

 俺の持っている茨と同じようなものだ。

 だとしたら何かしらのデバフがあるはずだ。

 ニチリンは目線を櫻木から外す。

 櫻木はその瞬間を撃った。

 しかしニチリンは体を横に倒し避ける。

 しまった。

 コンマ数秒後、銃弾を避けたニチリンは矢を放つ。

 櫻木は隠し持ったトランプを使い、クラブを矢に当てる。

 しかしクラブのカードは貫通し、矢は櫻木の胸に当たると、すぐさま消えた。

 3分の1。

 クラブの効果は3つあり、そのうち1つがランダムで選ばれる。

 今のは、共鳴の効果。

 味方。および目の前にいる敵プレイヤー1人のみに、ダメージを分け、それを共有する。

 そしてダメージを受けた際、攻撃を受けた際の傷を無効化する。

 これで出血状態は防いだ。

 ニチリンはHPが突如減ったことで動きを止める。

 カウンター狙いだったが、これでも隙は作れた。

 櫻木は走り、ハンドガンでニチリンを撃つ。

 すると鳥が前から現れ、銃弾を防いだ。

 くそ、貫通力がないのが弱みだなこれ。

 そしてそのまま勢いよく飛び膝蹴りを喰らわすが、ニチリンはガードを行う。

 だけど、遅い。

 しかし蹴りは鳥がニチリンの目の前に来ており、その鳥が壁となり、蹴りの衝撃を防ぐ。

 くそ。タイミング悪い。

 「迎撃するためのものなれど、功を制しきな。」

 ニチリンは大きく吹っ飛び、ビルの淵まで足がいく。

 あぶな。完全に忘れるところだった。 

 ビルから落ちればアメイリさんは現実でも死ぬ。だから、システム内で倒さないと。

 「考へ事や終はりし」

 アメイリは矢を構え連続で撃つ。

 早い。というかマジでいかないと死ぬ。

 どうする。最悪死線を使うのもいいが、アメイリさんは殺し屋でもない一般人だ。使うという手段はよくない。

 そしてそれを扱う隙も無い。遠距離攻撃を中心として動くから、死線を発動できない。

 死線は相手との距離が縮まるからこそ発揮できる代物である。

 零距離での戦い。それは一歩間違えれば死へとなる一局。

 死線はその一局に違和感というずれを強制的に発動させるもの。

 相撲でいうところの猫だまし。戦局を一変させる切り札。

 均衡状態を破綻させる技なのである。そんな状況に持ち込まなければ、視線は発動できない。

 するとニチリンは櫻木に近づく。

 弓にある刃の攻撃。

 櫻木はハンドガンでガードした。

 まずい。オオカミが来る。

 櫻木は警戒し、後ろへと下がった。

 しかしオオカミは出現していない。透明化での効果かと考えを変える

 すると櫻木の肩が貫かれた。

 まさか、矢を透明に。

 その瞬間真正面からオオカミが現れる。

 櫻木はトランプを消費し、幻影弾でオオカミを射抜いた。

 なんとかコンボは防いだ。

 でもアメイリさんは気づいている。スキルの限界を。

 くそ。あと十枚近くか。

 トランプの残数は4分の1近くの量へとなっていた。

 でもまだある。

 櫻木はハンドガンを構えるが、そこにハンドガンはなかった。

 どこに、盗まれた。いや違う。さっきの猛攻で透明化させたのか。

 しかも受けた矢は見えない。

 もしかして、物質の透明化は永続的に行われるのか。 

 ニチリンは突っ込んでくる。

 ふたふたなりな。これに終はりか。

 ニチリンは透明化を行い、櫻木から姿を消す。

 そして横へ回り、弓を振りかざした。

 するとそれよりも早く櫻木の上段後ろ回しがニチリンの頭にクリーンヒットした。

 そしてそのまま吹っ飛ばした。

 櫻木はニチリンの弱点に気が付く。

 ニチリンはビルから落ちていく。

 すると鳥を出現させ、その鳥の足を掴む。

 その時鳥は落ちずにニチリンを運び上げ、隣のビルの窓に突っ込む。

 櫻木はニチリンが落ちた場所に向かう。

 ビルの一室。開放的な空間でニチリンは立ち上がる。

 「知れりな。我が弱点を。」

 「ああ。さっき知った。」

 あの透明化。おかしい点が複数あった。

 そしてそれらが自然過ぎたのだ。

 一つはチャージライフルを簡単にあきらめたこと。二つは弓と矢を両方持っていたが、いつの間にか弓だけを持っていたこと。三つめがあの攻撃が矢ではなく弓の弧で攻撃したこと。

 そして最後は勢いよく吹っ飛んだこと。

 今の一撃は速度だけただ早く、ごり押した蹴り。はっきり言ってしまえば普通の蹴りより威力はそこまでない。

 だがそれでもかなり吹っ飛んでいた。

 この4つの事柄でおおよその予想はついた。

 「アメイリさん。透明化を起こすたびに、体重が減っていたな。」

 ニチリンは口角を上げ、笑う。

 「正解だ。さすがだな自己代わり。」

 ニチリン。いや、アメイリは今までの口調から一気に一変する。

 レジェンドスキル レミングフェイクは、スキルを発動させたプレイヤーの体重値を10%減らすことで透明化を起こす能力である。

 体重値は全プレイヤー固定されており、櫻木がガンフラを始めた際に増えた新しい項目である。

 そのため体重値の増減によって、スピード、被ダメ率、落下ダメージ率、パワー、といったステータスに影響を及ぼすものとなった。

 ニチリンは複数回使ったため、チャージライフルを持つことはできないと判断し、櫻木にあえて狙わせることを決意。

 そして矢の数にも上限がかかり、矢での攻撃を頻繁に行う。

 そのため櫻木と同じくすでにニチリンも満身創痍であった。

 「そしてお互い残り一回でもくらえば終わりか。まるでガンマンファイトだな。」

 「そうですね。まあ俺はハンドガンもないですが。」

 「ならそのトランプで攻撃するしかないな。」

 櫻木はダイヤのAを手に取る。

 ほかのカードもまだ使えるものはある。

 ニチリンは矢を一本持ち、弓に装てんする。

 もはや持ち上げるのも一苦労であった。

 先ほどの状態が再度引き起こされる。

 すると煙幕が突如として出現する。

 忘れてた。

 すると煙の中から矢が飛んでくる。

 櫻木は反射的にその矢に向かって投げた。しかしその矢は放り投げられたかのように、櫻木に向かわず地にそのまま落ちた。

 「だれが矢で射抜くといった。」

 すると櫻木の腕に何かの切り込みが入る。

 弓の持ち手を破壊し、リーチを伸ばした、透明の刃が付いたヌンチャクであった。

 これで。終いだな。

 すると櫻木の体はトランプとなり消えた。

 な。

 

 最後に騙すのは、勝つのは俺だ。

 スキル騙し討ちで櫻木はすでにニチリンとの距離を詰める。

 「ああ。いいものだな。」

 騙し討ちはトランプをアイテム化させるため、大脱出と違い回収することが可能。

 櫻木はトランプでニチリンの首を切った。

 紙を切ったかのように首はスパッと切れた。

 「日いづるとこ天子、処日没するとこ天子にいたす。つつがなきや。」

 俺が唯一知っている古語ですよ。

 [カマボコ killニチリン]

 

 日は沈む。

 だが(あさ)は来る。

ガンフラ豆知識

体重値について

ガンフラでは体重値が存在する。

体重値の大小によってステータスに大きな影響が生じる。

体重値が大きい場合、被ダメージ率低下、パワー上昇、スピード・敏捷性低下、落下ダメージ上昇となり、小さい場合は反対の状態へと陥る。

ちなみに先程の鳥の監視で出現した鳥は気流に乗って飛んでいたため、鳥の運動エネルギーがニチリンの落下エネルギーを上回っていたからできた芸当であり、ハッキリ言うと奇跡である。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ